この小説はこの世にある様々な作品の中で僕の気に入ったものを混ぜてみたものです。説明不足のところはご了承ください。これはパソコンのタイピング練習として書いてます。そしてパソコンのことよく分からずに作っています。あと文法も学ばずにやっています。意味不明なところがあるかもですが、あとあと分かります。そして伏線も入れる予定です。それと名前とかはほとんど架空のものです 登場作品は ドラゴンクエスト(1~6、9、モンスターズ)ソードアート・オンライン(主にゲームシリーズ)とあるシリーズですが、たぶん増えます(追記…ワンピース編を削除しました)あとオリジナル要素もあります。そして修正もちゃんと入れます、最初はつまらないですが、第2章あたりから面白くなっていきます!

 お知らせ・・・この作品はこれ以降ハーメルンにて投稿することにしました。(作者名等は同じです)

序章 第1話  不思議な日曜日

それはまだ夏の暑さが残っていて、せみがまだ鳴いている9月上旬の日曜日、何の変哲もない道を大勢で歩いている。先頭に立って歩いている僕の名は銀河たから、どこにでもいる中学二年生。なんでこんな名前かというと親がどうしてもこの名前にしたかったらしくて、たからになったが漢字が思いつかなかったらしいので平仮名なのである。それに結構名前を覚えてもらえやすいし、僕自身気に入っているから不満に思ったことはない、そんな普通な僕には欠点がいくつもあるがそれは言わんでおこう。そして周りにいるのは全員後輩である、なぜ全員後輩かというと、僕の所属している部活はラグビーで僕がキャプテンなのである、なぜこんなひょろひょろで泣き虫でおっちょこちょいで弱気で平和主義者の僕がラグビー部のキャプテンなのかはまた別のお話、そんなこんなで今日は練習終わりのご帰宅中で信号を渡っているのだがそのとき、説明不可能な事件が起こった、まずいきなり空間?がゆがみトラックが突然目の前に現れたのだ!それだけではない、なんとトラックは陽炎のように揺らいでいて、しかもちょっと浮いている…さらに透けて見えるのだ!そして僕は何もできないままトラックにひかれ…なかった、なに!?と思い後輩を見るが変化はないのでホッとし、まさかと思い自分の体を見てもなにも起こっていないことを確認したとたん…僕の体がぐらりと揺らぎ、そして倒れた…

序章 第2話   ロトの血を継ぎし勇者

目が覚めたら僕は浮いていた、といっても体は地べたに横たわっているしおそらく息をしてないから死んでしまっている・・・でもあれ?分からない、なぜ魂は抜けたんだ?なぜなんだ?どうして死んだんだ?僕は訳が分からなくなった、こういうやつはよくゲームであるがここは現実世界だ、そんなことがある筈がないのだ、いきなりの出来事でパニックになっていると、あらビックリ上から神々しい光が差し伸べてきて女神様みたいな人が降りて来たではありませんか、そして「ひ… はじめまして、私の名はルビス、とある世界を創った精霊です、残念なことにそなたはたった今何者かによって……肉体のみ殺されたのです!」と精霊さんは言いました、僕は珍しく冷静に状況判断することに成功してふと後輩のことを思いだしてルビス様に聞いてみた、そうすると「ご安心なさい、あの坊やたちは無事です」と言って、それを聞いて僕は安心した。そこでさらにルビス様は驚くことを言ったのです。「おそらくそなたが殺された理由はあなたが勇者の血を継ぐもの…ロトの血を継ぐ最後の1人なのです。そしてただ単に殺さなかったのは、そのロトの血に秘められし力を欲しているからです」

序章 第3話   大魔法 オメガルーラ

ルビス様が言ったことを僕はまたまた理解することができた、理由は簡単でまずルビス様はドラゴンクエストの1・2・3に出てくる精霊である。そして僕は運がいいことに、3をプレイしたことがあるのだ。(さらに他の作品もやったことがある)だから僕はロトのことも知っている。そのことをルビス様に言うと、「それならば都合がいい、たから…いや勇者たからよ謎の魔の手につかまる前に、これから異世界に行って宿りし力を解放し、謎の者との戦いに備えるのです!」さすがにここまでは予想してなかった僕はお口ポカーンである。そんなことを無視してルビス様は「さあ時間がないので早速アレフガルドへいきなさい!」…ということで銀河たからはアレフガルドにいくことになりルビス様の大魔法 オメガルーラとやらによって魔法陣が開き僕は吸い込まれていったのであった…そしてここからすべては始まったのであった

序章 第4話   質問コーナー(ワープ中)

そんなこんなで僕は絶賛ワープ中のため、わくわくしていうのだが…ふと何すればいいんだろう?と思った、そして質問してみるとルビス様の声が聞こえてきて、「具体的に何をするのかと言うとズバリ!そなたにはロト伝説に出てくる3人の勇者の軌跡をたどってもらい、謎の魔の手に対抗する力と新しい体を手に入れてもらいます」とのことだった、なんでルビス様自身がなんとかしてくれないかと言うと、ドラクエ3の世界でルビス様は石になっているかららしく、そのため1と2の時は手助けできるが3の時は無理なため、自力で何とかする力を身につける必要があるらしい。そして異世界は現実の時間の1000倍で進むらしく、時間については心配要らないようだ、ちなみにワープのタイムラグによって、向こうについたころに現実では僕のお葬式があってるらしい。そうして説明を聞き終わるとドラクエ1の世界へのワープが完了した。

これにて序章終了! 次回からいよいよドラクエ編スタート!

第1章・勇者誕生編

第1章 第1話    問題まみれの冒険の始まり

母なる大地アレフガルド、そこは多くの国・人・魔物・海・森・洞窟・村、そして魔王と勇者の戦いや不死鳥、伝説の剣などが言い伝えられている大陸にあるラダトームという王国のそばにある草原に僕は突っ立っていた。何でこんなことになったかと言うと、まず僕はワープの後、王の間みたいなところで目覚めて、そこにいた王様に、魔物にさらわれた姫を助けるように言われたのだ(どうやら僕は本当にロトの血を引くものになったようだ)だから適当にはーいと答えてちゃっちゃと済ませようと外に出て今に至るのだ。そして突っ立ってる理由は自分のステータス画面を見ていたからだ(この世界は原作みたいに念じると、どうぐなどコマンドが出てくるのだ)そして眺めていて思ったのはただ一つ……力が極端に低い!理由は恐らく現実の僕に由来したからなのであろう。ちなみにHP16、MPは6、ちからは8、まもりが10、すばやさ14、知能が11、うんが13である、もちろんレベルは1で装備は初期のものだ。そして僕は考えた、何をかと言うとこれからどう戦っていくかである、僕はラグビーをしているため別に敵と向き合うのは慣れているし、痛みにもある程度耐性があるのだが、問題なのは剣を扱ったことがないことである(当然である)剣で僕ができることと言えばアニメの技を真似することぐらいである。(ソードアート・オンラインという作品のソードスキルと言うものでこれも後々説明する)しかも力が弱いため腕の動きが遅く、たぶん当たってもそこまで威力が出ないであろうと考え、レベル上げをすることを僕は決めた。(レベルの暴力)そうして僕はモンスターと戦うべく草原を走っていった。それから2日後…苦労の末に、僕はレベル10まで上がっていた。なんでたった2日でここまで行ったかと言うと、まずちからがない僕は所持金全部使ってちょっと強い剣を買い、こーんな作戦を立てたのだ、まずモンスターをたーくさん呼び寄せてから坂の上まで行って、(走りに自身はある)あらかじめ置いておいた大岩を転がしてまとめと吹っ飛ばして、ひるんだところを剣で斬るというものだ。でもさすがにこれだけではこんなに上がらない、もう一つはメタルスライムというレアモンスターを倒したからであろう、(メタルスライムとは硬い早いすぐ逃げるというモンスターで倒すとかなりの経験値がもらえるのだ)そして貯まったお金で防具と武器を買い換えていると、姫がりゅうおうにつかまっていて、結婚を迫られるも断っているらしく、罰として洞窟に閉じ込められているようだ、チャンスだと僕は思い、その洞窟へと向かった。

第1章 第2話   VSドラゴン

ぴちょんぴちょん音が鳴っている洞窟を右手に剣を持ち、左手は後ろ腰にあるアレを握った状態で僕は歩いていた。確か原作ではこの洞窟はドラゴンの住みかなので戦闘は恐らく避けられない、幸いここまで来る間に戦いまくってレベルは16に達しているためステータスの問題はないし、アイテムもたくさんある。(でもここまで来るのに5日もかかった)とはいっても絶対に勝てる訳でもないので念のためにあるものを用意している、それはというと…という僕の思考を竜の雄たけびと誰かの悲鳴がかき消した。(たぶん姫のものだと思う)僕は急いで声の方へ向かおうと走った瞬間…つこけて僕は宙を浮いていた、(昔からドジ)どうやら下り坂だったらしい(暗くて何も見えない)やべっと思ったときにはすでに転がり落ちていて、さすがに驚いたのかドラゴンが目を真ん丸くしている。姫はというと、助かったーと言わんばかりの顔をしている。それを起き上がりながら確認して、僕はなんていったらいいのか分からないから、とりあえず抜剣してドラゴンめがけて切りかかった、(喋るの得意じゃない)しかしさすがボスモンスターである、すぐに状況を理解して回避に移ったのだ、そしてドラゴンが回避した瞬間僕は剣を振るのをやめて、メラミ!(火炎系中級魔法)と叫んだ!そうすると左手からちょっと大きい火の玉が出てきて、ドラゴンめがけて飛んでいった、直後やや大きめの爆発が起こってドラゴンが1メートルほど後ろに下がると同時に、僕は剣を真上から目にめがけて切り下ろして、ドラゴンがひるんだところに今度は右なぎ払いを食らわせる、そして今度は反撃に備えるため剣で体の芯を守るようにしながらバックステップで下がるが、途中で尻尾のなぎ払いを食らってしまい、壁まで吹き飛ばされてしまった。僕はなぎ払いを食らった時点でホイミ(回復初級魔法)を唱えてHPを回復させていた、そして反撃に出るべく立ち上がった僕の横に、火炎ブレスがぶち当たり、ドカーンというすさまじい音とともに今度は爆風で前に吹き飛ばされた、しかし今度はその爆風を利用して一気にドラゴンの懐にもぐることに成功した、しかしドラゴンはすでに僕の右腕めがけて火炎ブレスを放とうとしていたのだ、このままではこちらの剣より先に、やつの火炎攻撃を食らってしまう(力が低くて剣の振りがそこまで速くないため)かといって先ほどのように呪文を使えば、距離が近すぎて自分も巻き込んでしまう、そこで僕は念のために用意していたあるものを使うため、右手をいそいで引っ込めて、その勢いを利用しながら同時にアレを掴んだ左手を振りかざしたのであった。

第1章 第3話   姫を救い出せ!

僕が念のために用意したもの、それは2本目の剣である。要するに、剣1本で火力が足りないのなら2本目を使えばいいだけである。(数の暴力)しかし、力が低いため2本も同時に長時間は振れないし、重すぎて腕への負担も大きい、だからこれまで極力使わなかったのだが、こんな状況なら使うしかないので僕は右手を引っ込めて、その回転の勢いを利用して左手を振りかざしたのであった。そうするとドラゴンは狙っていた右腕を引っ込められたため、予想外の出来事に驚きのあまり少しだけ動きが止まった。その隙を逃さず左手にある新しい剣、その名もロトの剣(ドラクエ1の最強武器であり、勇者のみに扱える伝説の剣)であごをぶった切ってやった。その直後ドラゴンの口で爆発が起こりドラゴンはそのままズシーンと横に倒れて、じたばたしていた、(痛そう…)ドスドスうるさかったので、とどめとしてコマみたいに回転し、その勢いをそのまま2本の剣に乗せておなかを切り裂くと、ドラゴンは青い光となって消えていった。なんで僕がこんなにも早く最強武器をゲットしたかと言うと、ここに来る間に結構迷子になり、いろんな洞窟を探検していて、そのうちの一つが勇者の墓場だったらしく、この剣が置いてあったのだ。(一応勇者の子孫と言う設定なので扱える)だからこういうときだけは方向音痴でよかったと思う。そんなこんなで無事姫を助けることに成功して僕は、お礼を言おうとしている姫を抱えて、ルーラ(瞬間移動魔法)を唱えてラダトームへと戻ったのであった。そうして僕は王様や城の人などにめちゃくちゃ感謝されて、国を挙げた姫様帰還のお祝いパーティーが始まって、そこで僕は王女の愛というアイテムをもらった。あとはお祭り騒ぎだったため、僕はその騒ぎにまぎれてひっそりと国を去ったのであった。理由はちゃんとある、このままイベントが進行すると姫様のお婿さんになってしまうからだ、そうなると困ることがあるのだ、なぜなら僕はあとドラクエ2の世界にいかなくてはならないのだが困ったことに2は1の200年後である、しかも主人公はこのお姫様と勇者の孫である、自分の孫に自分がなるなど真っ平御免である、(ちなみに時系列順に並べると3・1・2である)以上の理由で城を抜け出した僕は、一刻も早くりゅうおうを倒すべく再び旅立つのであった。

第1章 第4話   りゅうおう討伐の準備のはずが…

あれから2週間…僕は苦労の末、なんとロトの兜・鎧・盾・紋章を手に入れることに成功した。レベルもだいぶ上がり19となっていて、使える魔法も増えている。しかもボスらしきモンスターは全て僕の二刀流(仮)戦法の前に倒され、世界各地にいた賢者からりゅうおうについて教えてもらい済みで、あとはりゅうおうのアジトに行くのに必要な雨雲の杖・太陽の石というアイテムを手に入れて、あとすこしレベルを上げれば準備は万端である。あと何かあったかな?などと宿屋で寝ながら考えていると、そとから「魔物の大群が攻めて来たぞー!」という訳の分からん声がたくさんの悲鳴とともに聞こえてきた、まさかと思い外に出て町の門から見てみると、確かに魔物の大群がこちらに向かってきている、それも1,000体はいるし、種類もばらばらだからとても僕1人では太刀打ちできない。しかし僕はふとあることを疑問に思った、それは数があまりにも多過ぎることである、なぜかと言うと、魔物は基本的に大きな集団を作れないのだ、理由は簡単で、数が多すぎたり種類がばらばらだと、トップをめぐって仲間割れが起きたり、さらに仲間割れがすぐ起こるからである、なのでこれほどの大集団を組織するには、とてつもなく強い魔物がトップになってまとめる必要がある。でも存在するボスモンスターは全て倒したはず…と思って答えに気づいたとき僕は戦慄した、そうだ…この大集団を率いられるほどの魔物はただ1人しかいない…りゅうおうだ…やつがやってきたのだ…でも何のために?という僕の疑問に答えるものはいなかった、聞こえるのは悲鳴と、モンスターの足音、そしてムナシイ風音だけである。

第1章 第5話   1,000対1の戦い

僕はまたまた草原を走っていた、しかしこの間と違うところが一つ、それは戦うために走っているのではなく、逃げるためにであるということ、それもそうである、あれほどの敵数だけでももはや勝ち目がほぼないのに、魔王までいるだから逃げて当然である、外見は勇者でも中身は中学生なのだから。そうして夢中で逃げていると上空をたくさんの火の玉がよぎった、直後、爆音とともに草原が焼かれ瞬時に焼け野原になった、さらにけが人も出たようだ、戦わなくては、守らなくてはと頭で思っても体が言うことを聞かない、そこで僕は見た、倒れた木々に潰されている人を必死になって助けようとする少年の姿を、しかし木はびくともしない、それでも少年はあきらめない、その姿を見て僕は気づかされた、「できるできないじゃない!やるかやらないかだ!」ということに、その後僕は無意識に回復呪文を唱えて怪我を人全員を回復させ、邪魔な木を吹き飛ばし、そのまま敵のいるほうに走り去ってた、このとき僕は気づかなかった、ドラクエ1には全体回復魔法が存在しないということ、そして回復の際に呪文名を唱えていなかったということ、そして今の僕に木を吹き飛ばせるほどのステータスが無いことに……そうして敵の大群へ突っ込んだ僕は2本の剣を構えながらこう叫んだ、「たった1,000体ぐらいひとりでやってやる!」と こうして1,000対1の戦いが始まった。まず僕はイオ(初級爆裂系広範囲魔法)をあらゆる方向に撃ちヘイト(憎悪感情)をたくさん稼いだ、そうすると敵の注意が僕に向き、あれこれ騒ぎながら襲ってきた、それらを僕はひたすら2本の剣で迎撃していく、しかしいつの間にか囲まれていて敵のいくつかは僕を無視して村へと向かっている、なにか一気にやっつける手段はないかと考えるもなにも思いつかない、そうして時間だけが進んでいき、焦りに満ちた僕はまるで獣のように叫びながら両腕を振るい敵を蹴散らしていく、しかし敵の攻撃もちょこちょこ当たり、じわじわHPが減っていく。やけになった僕は一直線に進んでいって、りゅうおうの元へと向かった、もうこれほどの数を倒すよりも一気に頭を討ち取ったほうが早いと考えたからだ、そうして前へ進んでいると、そこにりゅうおうらしきモンスターがいた、紺色のローブにおもそうな杖、さらに頭に竜の角があるからおそらくこいつで間違いないだろう、そう思った僕は一気に距離をつめて決着をつけるべく、右足を踏み込みながら、今使える最強の呪文=ドラクエ1最強の呪文を咆哮と共に唱えた。

番外編 その壱 (補足説明)

すみません、ここでいったん解説等を加えておきます。まず、ドラクエのナンバリングについてですが、現在発売されている段階で、ドラクエは11まであり、そのほかスピンオフ作品を含めると30は下りません。そして時系列もちゃんとしてあり、11・3・1・2のロト編6・4・5の天空編9・10・の、箱船編となっており(8・9は分かりません)そして二刀流(仮)によって倒されたボスの事ですが、ゴーレム・悪魔の騎士の二人です。そんなに強くなくて書いてもつまんないし、なによりこれから書かないといけない文量が半端ないのでカットいたしました。一応姫の名前も公開します、ローラ1世です。そして呪文ですが属性だけ書いとくと、火・水・氷・風・雷・闇・光・爆発・回復・補助・移動があります。そしてそれぞれに級がありますが、原作にもとずいているので、ドラクエ1では登場する魔法が少ないですが、進むにつれ増えていきます。そしてドラクエ4からは特技・9からは必殺技・2からはパーティシステム・5から仲間モンスターシステムが追加されます(でも、どちらも3の時点で実装しようと思います)お楽しみに!そしてドラクエ3からさらに、SAO編が混ざってきます。というか次回早速少しだけ出てきます。こちらもご期待ください。そして最終的に予定としてこの物語はかなり長くなります。なるべくサクサク進めていきますのでよろしくお願いします。

第1章 第6話   りゅうおうと勇者の戦い

すさまじい音と共に僕が咆哮と共に放った呪文、べギラマ(光系範囲中級呪文)がりゅうおうに命中した。しかし至近距離で撃ったにもかかわらず僕にダメージは少ない、理由はこの呪文は光属性だからである、(勇者は光)そして光はりゅうおうの体を包み込み、そのまま高密度の爆発を引き起こしてりゅうおうを後ろに押しやり、僕の後ろにいた魔物をも巻き込んだ、さらに僕は鎧の重さのおかげで何も影響はなく、そのままりゅうおうに2本の剣を同時に突き刺そうとした、しかしさすがは魔王である、2本の剣を軽々と避けてカウンターの魔法としてドルマ(闇系初級呪文)を3発続けてはなってきた、たとえ初級魔法でも魔王の放つ魔法だ、とてつもない威力に違いないと思い、僕は属性的相殺狙いでべギラマを唱えた。しかしプスンという音だけが鳴るだけで、驚愕する僕を闇の球が吹き飛ばした、そして一気にHPを半分削られた…呪文が撃てない理由はこうだ、MPがいつの間にかなくなっていたのだ、恐らく無意識に村人を回復させた時にかなりMPを使ってしまっからであろう。そうと分かれば剣で斬るしかないと判断し、僕は着地した瞬間地面をけりながら剣を2本とも抜き放った、そして2本の剣を1束にしながら回転して速度を上げ、りゅうおうの首に向けて渾身の横切り(これがSAOの世界なら二刀流専用2連撃範囲ソードスキル・エンドリボルバー)を放った、ここがSAOならシステムアシストがあったが、残念ながら世界が違うので再現するだけになってしまった、しかし現実世界でアニメを見ながら練習していたのが役に立ち、システムアシストなしでも威力としては十分なものとなったようだ(本来なら発動後に技後硬直があるのだが、再現しただけのため発生しない)その証拠として2本の剣は緑の光と轟音を出さずにただ単にりゅうおうの首を斬った、さらにそれだけにとどまらず、ローブや杖、さらに後ろにあったらしい玉座までをも切り裂いたが、同時にガシャンという音と共にロトの剣ではない方の剣が折れた、こうしてドラクエ1の最後の一個手前の戦いは幕を閉じたのであった。(そう、一個手前の戦いは…)そして同時に最後の戦いの幕が、りゅうおうから発せられる闇と、周りの魔物の悲鳴と共に幕を開けたのであった。

第1章 第7話     衝撃の真実

僕が渾身の一撃でとどめを刺したその後、りゅうおうは体を両断されたのにもかかわらず、りゅうおうは不適に笑っていた、僕は理由が分かっているため、痛む体を薬草で癒し終わった時点で切りかかっていたが間に合わなかったため、やむなく足を止める、りゅうおうから放たれる闇の力が周りにいた魔物を1人残らず飲み込み、さらに力を増した闇がアレフガルドの空を包み込んだ。そしてそれらの闇はりゅうおうに集まっていって、りゅうおうを真の姿へと変えていった。でもその姿は僕が知っているりゅうおうの第二形態である竜王ではなかった、ようやくそこで僕はあることに気づいた、それはドラクエ1本来のシナリオと大きく違う事である、本来のシナリオならばりゅうおうは城にいるはずで、大軍を引き連れて村に来たりするイベントなんか発生しないし、さらにこんなにあっさり第一形態が終わったりしない、もちろんここがゲームのような数値だけの世界ではなく現実のような物理法則があり、傷を負えば痛いし、HPもあくまでダメージに肉体が耐えられる値なだけであり、HPが1でも残ったからといってゲームみたいに元気に戦えるわけでもないのだが、だとしてもいくらなんでもやられるのが早すぎる…まるであえて倒してもらっているかのような…そこで僕は気づいた、りゅうおうは僕の二刀流戦法を封じるべくわざと全力攻撃をその身に受け、弱いほうの剣をへし折り、周りにいる魔物を力に代えて、竜王以上の姿になろうとしているのだ、しかしなぜこのようなシナリオになってしまっているのかがわからない、そこで絶賛究極進化みたいなことをしているりゅうおうが、有難く説明をし始めた(悪役ってネタバレとか説明が好きだよね)まずりゅうおう自身が僕みたいにある者の指示で異世界ワープをしてやってきたこと、そしてある程度この世界になじんだところで大軍を引き連れて同じくワープしてきた勇者を捕獲するため作戦を立てて実行して今に至るらしい、命令されてやってきた事から、こいつがルビス様が言っていた僕を肉体だけ殺した謎の人物の手下と言う事が分かった、そして謎の者が僕を欲している事がはっきりした、そして僕はピンチに陥っている事に気づいた、なぜならドラクエ1の勇者では、シナリオ上存在する第二形態までなら対応できるが、それ以上のモンスターを倒す力がないからである。しかし負けるわけにも行かないので、第3形態になる前に倒そうとロトの剣を構えたところで竜王の形態変化が完了してしまった。新しい竜王の姿はとてもでかくてざっと東京タワーぐらいの高さがあり、全身は黒色で漆黒のオーラーを放っていて、背中にある翼の数は4つだ、さらに形はシンプルなドラゴン形状だが仁王立ちである。この姿に満足げなりゅうおうは、今の自分の姿の名をこう呼んだ、「龍皇」と。

第1章 第8話    勇者のチカラ

やつが龍皇と名乗った時点で僕は長期戦になると踏んで、龍皇の足元に縦横斜めの3連撃をすでに食らわせていて、さらに盾を構えて反撃に備えていた。こういうラスボス戦になるときは、いかに沢山攻撃してHPを削るかが一番大切だからだ、だから無理に攻撃してダメージを与えるのではなく、ひたすら攻撃と回避を繰り返すのみなのだが…何故か反撃がこない、いや、そもそも龍皇は今攻撃されたことに気づいていなかったのだ、(むかつく)それが意味する事は攻撃が効かないということだ。ドラクエではたとえレベル100でも必ず1は食らうはずなのだ、それは世界が変わろうとも絶対のおきてであるはずなのだ、それが通用しないから、奴は名のとおり皇となったのだ、それも世界の理すらをも超越するほどに、しかしそれが分かったところで僕にはどうする事もできない、そう思ったとき、龍皇の尻尾なぎ払いが僕を敗亡へと導いたのであった、そしてそこで僕の意識が途絶えた…

僕は何もない白の世界に立っていた、そして目の前にはルビス様がいる、そしてルビス様は「困りましたね、まさか謎の者直属の手下がやってくるとは、それは負けて当然です…これからどうしますか?」とおっしゃった、もちろん僕は「あいつを絶対に倒すまであきらめない」と言った。しかし「今のそなたでは何度やっても勝てません、その証拠に一撃でやられたではありませんか」と言われた、「だとしても行かないといけないんだ!あの世界の人々を救うんだ、なぜなら僕は勇者だからだ!」そう僕が言うとルビス様は、にっこり微笑み「ではおゆきなさい!そなたにルビスの加護があらん事を」と言い残して消えていった、そして僕は今まさに止めを食らう直前に意識を取り戻した。そして慌てる事もなく龍皇の攻撃をよけると同時にすれ違った左腕をロトの剣で切り裂いた、さすがにこれは効いた様で、龍皇は少しだけ痛そうな顔をして今度はブレスを吐いてきた、これはロトの盾で防御して無効化し、反撃としてべギラマを顔面に食らわせた。(時間がたっているためMPが少し貯まってる)そうすると龍皇はかなりお怒りになって、ブレスを僕ではなくありとあらゆる方向に放って、アレフガルドを世界の終わりみたいな状態にした、さらに尻尾のなぎ払いを連続ではなってきて、僕は再び盾で防御するが耐えられずに宙を舞い、そこでぼくのHPがガクッと減って0に……ならずに1だけ残した、なぜだ?さっきは一撃でやられたのに…と疑問に思っていると、胸の辺りからアイテム・王女の愛が光を放ち始めた、これか!と思ったとたんローラ姫の声が聞こえてきて、「勇者様!実はこれ、世界樹の力を基に作られていて、これを持つものが息絶えるときに癒しをもたらし、命を救うという言い伝えがあるのです、どうか魔王に勝って、私たちの大切なこの世界を救ってください!」僕はそれを聞いたとき、これまでないほどちからに溢れていた。さらに今度はロトの紋章が光り始めて「私は小娘などに遅れをとる精霊ではない!たからよ、そなたにわが力を貸そうではないか、今こそこれを使うのだ!」などと言うルビス様の声が聞こえてきて(なぜローラ姫と張り合う?)天から一本の剣、それもひょっとするとロトの剣よりも強力そうな剣が降りてきた。僕はこの剣を知っている…確か名を「ルビスの剣」と言ったはずだ、掲げるだけでギガデイン(雷系上級広範囲・勇者専用呪文)がMP無しで使えるすんごい剣だ、しかしドラクエ1にはデイン系はおろか、この剣すらも出てこないのだが大丈夫だろうか?と不安になるが、とにかく僕は握ったルビスの剣を思いっきり天へと掲げた、そうするとなぜか、ものすごく懐かしい感じがした…この感覚はロトの剣のときにも味わった気がするがなぜだろうと考えてると、大迫力の聖なる雷が闇を裁くために地上へと降り注いだ、それは反撃の合図でもあった…

第1章 最終話   There  is  nothing  you  can  do  alone  (1人でできる事など何もない)

龍皇に直撃した雷の力はすさまじく、闇を貫き、大地を揺らし、世界を照らすほどだった、何で最初っからこれを貸してくれなかったんだ?と思ったが、昔ルビス様に言われた事を思い出して納得した。「よーしこっから反撃だ!」と僕は叫んで、右手にロトの剣・左手にルビスの剣を構えて勢いよく地面を蹴った、だがその時、龍皇はまだギガデインのダメージに苦しんでいるため、そして僕は龍皇を倒す事に集中していたため、誰も僕のある変化に気づかなかった…それからの戦闘はすさまじいものとなった、聖なる雷が何度も龍皇に直撃して、闇の力を削いでいき、さらに反撃のブレスを食らってもルビスの剣の聖なる加護と王女の愛による癒しの力によって無効化し、腕や尻尾のなぎ払いは二刀流防御技(これもSAOのものでクロスブロックというものだがソードスキルではないため剣さえあればできるやつ)で受け止め2本の剣を振るい龍皇のHPをどんどん削っていく、それから3分後…そろそろ決着をつけるべく僕は剣を天へ掲げた、そうすると雷がまた落ちてくるがその時、僕はルビスの剣を持つ左手を一気に後ろのやり今度はロトの剣を掲げた、そうすると雷はロトの剣に当たって、すさまじい光をはなち剣の刀身を何十倍にもして、青き雷光に変化した。ギガデインが使えてかつ、ロトの剣があるときだけに使える究極奥義・ギガスラッシュ(勇者専用雷系上位広範囲斬撃型特技)を龍皇に放つべく草原を走るが、龍皇も一矢報いようと口から全力の一直線ドラゴン型ブレスを吐いてきた、そして雷光の剣が漆黒の竜線とぶつかってせめぎあうと、すさまじい衝撃波が起こり、周りの木々を全てなぎ払った、しかしこのままでは剣に宿っている雷の力が先になくなってしまう…どうすれば、と思うよりも先に体が動き、僕は本能的にギガスラッシュを発動して闇とぶつかっているロトの剣にルビスの剣を沿えてこう叫んだ、「2つの伝説の剣よ!今こそ我が使命を果たすために、そしてこの世界を救うために力を貸してくれ!」そうすると2つの剣は失明しかねないほどの光を放ち、闇のブレスをどんどん切り裂いていった、そしてそのまま龍皇の体を剣が捉えて一刀両断!一瞬の静寂…そして轟音。すさまじい爆発に疲れきった僕は耐えられず、空中を高く舞い、落下していった。このまま落ちればたぶん死ぬんだろうなーとのんきな事を考えていると、僕には便利呪文ルーラがあることを思い出し、ルーラを使ってラダトームへと戻った。そしたらまーたお祭り騒ぎになって、ローラ姫に婚約を迫られる前に僕はまた逃げて、あのときのように再び草原を歩いた、そしてロトの剣をもとの場所に戻して(防具は城に飾ってある)魔物のいない世界を見ると、本当に平和になったなーと思うのである。そして元の世界にワープするときに僕は、「1人でできる事などなにもない」と呟いた…そうして僕の体を青い光が包んで、勇者はルビス様のところへと帰っていったのであった……第1章完結

第2章・SAO(感情憑依)編

第2章 第1話    どんな世界でもバグはある

龍皇との戦いから3日後(3日間僕は現実世界でお化けのような状態で休んでた)僕は再びルビス様に言われてドラクエ2の世界へと旅立ち、またまた僕を捕らえに来た謎の手下2(このときはシドーという破壊神役)を、僕を含めたロトの血を引く勇者3人で倒したのだ(ドラクエ2ではパーティー制である)そして今、僕は現実世界で始めてプレイしたゲームでもあるドラクエ3の世界へワープしようとしている。するとルビス様のオメガルーラが発動し、僕を再び異世界へといざなおうとしたその時、突然オメガルーラの魔法陣が点滅し始めて、ワープゲートが今までとは違って掃除機の如くあらゆるものを吸い込み始めた(といってもこの空間には幻影のルビス様と僕しかいないのだが)僕はなにもできずにワープに吸い込まれ、ワープ中に僕は何者かに意識を奪われ、何かを考える前に意識は途絶えた……

ここは大地アイングラウンド、ソードアート・オンラインという現実にある小説作品で、ゲーム化によって作られ、ソードアート・オンライン・ホロウリアリゼーションというゲームがあり、そのゲームの舞台である。(分かりにくくてごめんね)この作品の説明をしますと、2022年フルダイブ技術というものが1人の天才によって完成され、仮想世界が実現した、この仮想に行くための機械をナーヴギアと言ってヘルメットのような形で、これを使って脳をスキャンし、五感を現実世界から仮想世界へと送り出すのだ、そして世界初のMMORPGとして発売されたのがソードアート・オンライン(以下SAO)である。そしてそのゲームにログインした約一万人もの人々が開発者によって仮想世界に閉じ込められ、ゲームでの死を現実の死としたデスゲームとなった。なぜゲームで死ぬとリアルでも死ぬかと言うと、ナーヴギアには脳をスキャンする機能があり、そこの電磁パルスを使って、レンジでチンができちゃうからである、そして約2年後、1人の若者の素晴らしい活躍もあり、4000人もの犠牲者を出しながらも、ゲームはクリアされた。それからフルダイブ技術は衰退すると思われたが、むしろ発達していき、何者かがネットへ撒いたザ・シードにより、沢山のゲームが生み出されたのであった、このSA:O(ソードアート・オリジン)もその一つで、SAOを元に作られているゲームである。説明終わり

黒の剣士や二刀流、英雄などという2つ名を沢山持つ黒ずくめの少年、キリトは今日も仲間たちと共に、無限の陸地を持つと言われているアイングラウンドを冒険していた「ねえキリト君、昨日はレベル上げしたし、今日はなにする?」そう少年に話しかけているのはアスナという女剣士で、髪は茶色のロングヘアーに白と赤をベースにした服を着ている、閃光という2つ名を持つ美人少女で、この少年の彼女だ。そう聞かれた少年は「お昼寝か、散歩か、ご飯」と答え、少女はため息をついた、そうすると今度は「アスナさん、今お兄ちゃんにそういうの聞いてもまともな答えは来ませんよ、寝不足ですから」という声がした、そう言ったのはリーファという少女で、黄色髪ポニーテールに緑ベースの服を着ていて、服の上らへんがかなり膨らんでいる、この少女はこの少年の義妹でありALOというゲームでスピードホリックという二つ名を持つ。そういわれた少年は「だって昨日はユイのデバイスの調整をしてたからなー」といった、ちなみにユイとはSAOでメンタルヘルスカウンセリングプログラムという役割を持ったAIで、キリトとアスナの子どもである、なぜ二人の子どもなのかの説明は省く。「それじゃー今日は…」と、喋っていたアスナの声が途中で途切れた、異変に気づいた少年はすぐにアスナが見ているほうの空を見て驚愕した、なんと空に大きな魔方陣が現れたからだ。なんかのクエストかな?と思うがすぐに否定する、これほど大掛かりなクエストは一つしか存在しないし、何より魔法陣自体がキレイ過ぎる、これほどのクオリィティはアミュスフィアでは出せないはずだ、ちなみにアミュスフィアとはナーヴギアの後継機で、電磁パルスの出力が必要最低限になっていて、さらにあらゆるとこにセフティー機能が何重にもあるため、必然的にクオリィティーが下がるのだ、だからあれほどキレイな魔法陣はありえないのだ、しかもいつの間にか周囲のマップが切り替わっていた。まさかまた何か事件が起こるのか!?とそこにいる3人全員が思ったとき、魔法陣が激しく光り、少しの間世界から色を奪った、そして目を開いたときにはもう魔法陣はどこにも存在しなかった、代わりに空から男の子が落ちてきている、恐らくあの魔法陣から出てきたのだろう、そうわかったとき俺はかなり焦った、なぜならこの世界のNPCはすべてAI化されていてユニークな存在扱いなのだ、だからNPCが死ぬと、そのNPCは絶対に蘇らない。そのため、もしもあの子がNPCならば、落下死してこの世界から消えてしまう。俺がそう考えている間にリーファは動いていた、そして落下地点に到達して7秒後、見事男の子を受け止めた。俺とアスナがホッとして駆け寄ろうとすると、リーファのそばにこれまで見た事もないモンスターが現れて、2人を襲おうとしていた。俺とアスナは2人を助けようとAGI全開で駆け寄るが、距離的に間に合わないし、突進系ソードスキルでも恐らく届かないだろう、俺があきらめかけたその時、リーファが腰の長剣を抜いて、出現したモンスターに向かって片手剣水平4連撃ソードスキル、技名ホリゾンタル・スクエアを発動させて、モンスターを倒した、すると驚いた事にモンスターから血が吹き出てきて、大地を少しだけ赤く染めてから通常のモンスターとは違い、青い光となって消えた。基本的にどこのゲームでも血は吹き出ないように設計するように制限されていて、血をゲームで再現するためには、プレイヤーやその他を現実とは違うものにするしかない、ちなみにほとんどのゲームは、ペインアブソーバ(感覚強度レベルみたいなもの)が高レベルに設定されているため、剣で貫かれても痺れぐらいしか感じない。さらにこのペインアブソーバは運営でも低レベルに設定する事はできないようになっているから安心してゲームができるはずなのだが、このモンスターや謎の魔法陣・少年などの意味不明現象が起こっているからとても不安になるが、今は少年のことが心配だからさっさと町に連れて行って今日のところはログアウトしようと考えていると、「お兄ちゃんこの子目を覚ましたけどNPCじゃないよ?でもプレイヤーでもないみたい、カーソル合わせてもカラーマーカーどころかHPバーもない」というリーファの話しを聞いて俺とアスナは驚いた、そうすると少年は「あれ?なんでキリトさんやアスナさん、それにリーファさんがここにいるんですか?ってそうだった!たしかゲートが暴走したんだった、ならたぶんここは皆さんの服装からしてアリアハンでもアインクラッドでもなく、アイングラウンドですね?はじめまして、僕はたからと申します信じてもらえないかもだけど異世界からやってきた者です、一応勇者でした」とよくわからない言葉を放っていたが、それを聞いて俺たちはSA:Oに来て以来最高に驚いた。

番外編 その弐  SAOに関して

まずは第1話が恐ろしいほど長く、難しい内容になったため解説をします。まずドラクエ2に関してですが、早くもカットいたしました。理由はこのまま書いてしまうと龍皇編のときと基本的に同じ流れになってしまうからです。そして突然登場したSAOの世界ですが、なぜキリト君に黒の剣士・二刀流・英雄という二つ名があるかというと(ほんとはもっとあります)まず彼はSAOで黒い髪・黒い服・黒い剣という黒ずくめな格好をしていたからで、二刀流は本来SAOではゲームシステムによって武器は一本までしか装備できず、無理に二本目を持つと筋力パラメータ(簡単に言うとちから)が足りなくて動けなかったり、たとえ動けてもソードスキルが撃てなかったりと理論上不可能なのですが、彼にはエクストラユニークスキル・「二刀流」が与えられたので普通に筋力さえあればソードスキルも撃てるし、さらに追加の専用スキルも使えます。この強さは激強のフロアボス(第74層のボス)をたった一人で倒してしまったり、ラスボス(仮)に一騎打ちで勝ってしますほどです(まずエクストラスキルは隠しスキル、ユニークスキルは習得できるのが選らばれた者のみ扱える専用スキルのことで、フロアボスはアインクラッドにある各フロアに一人ずつ存在するボスのことで、約100体ぐらいいます)そして英雄の由来は前記のとうりラスボスを第100層で戦い勝利したからです。アスナさんの閃光は、剣の正確さ・技の速さ・敏捷力の全てが閃光のように速いからです(ちなみにSAOには結婚システムがありキリトと結婚してました)リーファさんのときに書いたALOですが、通称「アルヴへイム・オンライン」というゲームで妖精の世界で飛んだりできるゲームです、そのゲームには、SAOには無かった魔法・妖精の羽・種族制度があって、逆にレベルやフロア階層が無く(完全スキル制)そこでリーファさんはシルフという種族で五本指に入るほどの実力をもち、そして最も得意とする羽による飛行が上手・速い・綺麗ということからこう呼ばれています。さらにユイちゃんですがSAOに存在したNPCのヘルスカウンセリングプログラムで、擬似的感情を与えられていてさらに本来の役目はプレイヤーのカウンセリングなどですが、ゲーム開始直後プレイヤーに接触してはならないという命令をだされ、苦しむ人々を2年間も見た結果エラーを起こし、判断命令すらも忘れ22層にて新婚生活をしていた2人に保護され娘ということになったのです。ちなみにキリトさんにはこの他にも沢山お仲間がいます。あと登場したものがどんなものか詳しく知りたければ検索してください。

第2章 第2話     異界に舞い降りし勇者

俺は目の前にいる少年が本当に異世界からやってきたのではないかと本気で思った、理由はいくつかあるが、まず俺たちにはアリスとユージオという異世界からやってきたらしい仲間がいるからだし、しかも2人ともこの少年のように訳のわかんない事を言っていた、さらに先ほどの魔法陣のクオリィティーからもそうであろうことが伺える、しかし疑問もある…なぜ俺たちの名と、ここがアイングラウンドであることを知っているのか、さらになぜ異世界に来てしまったことを瞬時に理解する事ができたのか、まるで何度も異世界に行ったことがあるのような…ってそういえばゲートが暴走しただの言っていたし、恐らくタカラというこの少年はこことは違う異世界に行く予定だったのだが、その暴走とやらでこの世界に来てしまったのか、仮にそうだとすれば異世界が存在する事が分かる。それに勇者だとか言っていた、とにかく本人に聞いたほうが早いと思い聞いてみると、「なぜ名前などを知っているかを今言う事はできませんが、異世界ワープならこれを含めて3回目です。でもおっしゃるとおり異世界は存在します、どのくらいあるかは分かりませんけどね、それと僕は本来勇者としてワープしたのですが、この世界でも勇者かどうかはわかりません、あと僕がこの世界でどういう扱いかは分からないです、そしてリーファさん!僕を助けてくれてありがとうございます。そして見事な剣技です、このご恩は必ずいつかお返しします」と回答と感謝の言葉が返ってきた。「ねえねえたから君、さっきのモンスター君のことを狙ってたんだけど、それも分かる?」今度はリーファが質問した。すると、「ずっと僕に宿っている力を欲しているやつがいて、以前そいつの手下と交戦したことはあるんですが、そいつらは2人とも魔王となってやってきたのです、雑魚敵となって捕らえに来た事はありませんでした。恐らくですが僕のこの服装といい、出てきたモンスターといい、本来僕が行く予定だった世界と一部融合したのでしょう、だとするとこの服を着ていることから恐らくこの世界でも僕は勇者だと思います、(自分で言うのもなんだけど)それと……師匠!危ない!」と、突然説明していた勇者が説明を止めて、初期装備の剣を抜き放ちリーファを襲おうとしていた骸骨型モンスター(これも見た事ない)に中々上手な上段切りをお腹に放った、(しかし勇者という割には振りが少し遅く、斬り方も少し雑である)すると骸骨型モンスターはさっきのように血は出さなかったが、骨片を撒き散らしたが倒れるにはいたらず、反撃として口から暗いブレスを出そうとする、すると少年は「メラ!」と叫び、手のひらか火の玉を放った、このゲームには魔法類は存在しないことと、モンスターがポリゴンでできてない事から、この少年とモンスターが異世界から来たことは間違いないであろう、仮にこのSA:Oが異世界と融合したのだとすると、こいつは自然にPOP(ゲーム用語で出現)したことになる。そんな事を考えてると骸骨は火の玉をもろに食らって砕けた、やはり普通と違ってポリゴンのかけらとならない、そういえばアスナはホラー系苦手だったような…と見てみるとアスナはそっぽをむきながら全力で細剣を振り回している。すると倒れた骸骨の頭がアスナのそばに転がり、その瞬間…かつて魔王と戦ったという勇者でもビックリするほどの絶叫が、無限の大地に響いたのであった…

第2章 第3話    新たな仲間

アスナの絶叫によって気絶してしまった勇者と、たからの攻撃による骸骨頭の襲来によって気絶したアスナを俺たちは近くの村の宿まで運んだ。それから1分後ようやく2人は目覚め、話の続きが始まった、「えーっとどこまで話しましたっけ?まあいいや、簡単にいうと僕はある日、僕に宿りし力を欲する者によって肉体だけ殺されて、魂だけになった僕をルビス様という精霊に助けられ、そこで僕がロトという勇者の血を継ぐものである事を知って、3つの異世界に行き勇者の軌跡をたどって宿りし力を謎の者に悪用される前に完全なものにし、現実での新たな体を手に入れ、立ち向かうために異世界に行っているのですが、すでに2つの世界を攻略済みで最後の世界に行って覚醒するためにここまで来たのですが、本来いく予定だった世界にワープするときに、誰かに邪魔されてこの世界に飛ばされ、2つの世界を融合させられたってことです。説明は以上ですよ」(中略)そう言い終えた僕はキリトさん達が泣いてる事に気づいた、するとキリトさんが「そうだったのか、そんな辛い過去があったとは…」今度はアスナさんが「私たちにできる事があったら言ってね、協力するよ」さらにリーファさんが「私も!こんなかわいそうな子ほっとけないもん!」と3人ともなぜか感動しているが、協力してくれるらしいのでありがたくそうしてもらうことにした。そこでリーファさんが「そういえばさっき私の事を師匠って呼んだよね、もしかして私がたから君を助けたから?」「はい、そうです!でもそれだけじゃなくて、剣がとても上手だったのでぜひ僕を弟子にしてください!」と僕はお願いをした。すると「私でよければいいよ、でも私の訓練はきついよ?」「大丈夫です!きつい事には慣れてますし、きつくないと意味がありません、だからよろしくお願いします」ということで異世界にて僕は初の弟子入りをした。それから僕は師匠の下で剣技の修行を始めた、現実でソードスキルのマネはしていたので、モーションの入りは問題なかったのだが、技発動によるシステムアシストに動きを合わせることがうまくできずにいて、師匠やキリトさんが練習あるのみ!というのでひたすら技を朝から晩まで村の近くにある大樹(破壊不能オブジェクトという絶対に壊れないやつ)に放って、たまに近づいてくるモンスターは魔法でなぎ払い経験値にしていく、するとレベルがちょこちょこ上がっていき、2日後には10になっていた。(レベルは作品ごとにリセットされている)さらに片手剣のスキル熟練度が上がっていき、使えるソードスキルが増えていき、熟練度ボーナス・スキルボーナス・新しい剣によるステータス補正・合計42時間の修行もあって、この世界に来てわずか3日でキリトさんもビックリするほどの成長を遂げる事に成功した。すると僕が一人前になるのを待っていたらしいキリトさんの仲間たちがやってきて、僕に協力してくれるといってくれた。そして知り合いの開発者に聞いたところ、僕のプレイヤーデータは存在せず、またログにも一連の記録が無いことが分かった(ログとはデータの記録のこと)ということから僕が異世界から来たであろうことが完全に証明されたのであった…  

第2章 第4話        突然の別れ

僕はキリトさんの仲間に自己紹介をして、この世界に来てしまった理由を話した、すると「うおーー泣かせる話じゃねーか!このクライン、おめーに協力するぜ!」とクラインさんが言うと、リズベット・シリカ・ユイ・シノン・エギルまでもがキリトさんたちの時のように感動しながら自己紹介と感想を含めた言葉をそれぞれ口にしている。「でも具体的にこれからどうするの?」とシノンさんに聞かれたので、「えーと…この世界は僕が本来行く予定だった世界と融合しているので、たぶん本来向こうの世界にあった魔王の城を目指せばいいのですが、オーブという不死鳥を復活させるために必要な6つのアイテムが絶対に必要なのでまずはそれらを集めます」と僕は答えた、「おっしゃーそれじゃーさっさと行こうぜ」と意気揚々のクラインさんの襟首をリズさんがつかんで「まちなさい、闇雲に探しても見つかんないわよ」と言い、さらにシリカさんが「それにここはもう私たちの知っているフィールドじゃないですから、なおさら闇雲に探すのは止めたほうがいいですよ」それを聞いたクラインが「分かったよー」と言って床にドスンと座った瞬間に外でもの凄い音がした、それは遠い彼方に浮いていたはずのアインクラッドが大樹の上にワープしてきた音だった、さらに驚く事に未完成だったはずなのに完全体になっている。「ウソでしょ、またアレが繰り返されるの?まさかまたデスゲームが始まるの?」という師匠の疑問に「大丈夫よリーファちゃん、ナーヴギアを使ってないから絶対に死なないわよ」とアスナさんが言うが、正直のところ僕はシステムに保護されてないから傷つけば痛いしだろうし、血だって恐らく出るに違いない。(嫌だ…)すると「ユイ、何か分からないか?」キリトさんがユイちゃんに質問した。そして返ってきた答えは恐ろしいものだった。「皆さん、今私が管理者権限でアクセスして調べたところ、やはりここは新たに生成されたフィールドで、さらにあのアインクラッドはアイングラウンドにあったものではなく新たに出現したものです、さらにこの世界に出現したことからもあの中にオーブがある可能性は十分にあります。それと周りに私たち以外のプレイヤーがいない事からもこのマップとアインクラッドに入れるのは私たちだけのようです。それとこのマップの中では、モンスターやたからさんの使用からして、デスゲームではないようですがペインアブソーバやその他システム的保護が通用しません、そのことからもゲームオーバーになった際にキャラクターデータが失われるかもしれません」それを聞いて皆は驚いて言葉を失い僕に何かを言おうとしたがその前に僕は外に出た、理由は明白で。僕がこの人たちに協力してもらえば大切なデータを失ってしまう危険性がある、(さらに痛い…)しかし1人で冒険に出ればほぼ確実に僕は死ぬ…要するにどちらかを選べばどちらかを失うということだ。それが分かった時点で勇者である僕がとるべき行動は一つだ、僕はダッシュで大樹の傍に出現したアインクラッド行きであろう転移門に入った、すると「待って、たからくん!」と師匠泣きそうになりながら追いかけてきていた、後ろにはキリトさんたちがいる。僕はにっこり笑ってこう言った「大丈夫ですよ皆さん、1人でも行けます。言ったでしょ僕が何者なのか、それと師匠…あなたからしていただいた事は絶対に忘れません。それではさようなら」そうして僕は青い光に包まれて浮遊城へと消えたのであった。

僕が目を開けばそこは第1層のはじまりの町だった、僕はまだ胸の中に残っている気持ちを振り払うために、そしてみんなの協力が無くてもできると証明して師匠を安心させるために、僕は久しぶりに荒野を走った、目指すは迷宮タワーというもので、倒すべき相手はインファング・ザ・コボルトロード、1人で勝てる相手ではないのは承知しているがあの人のためにも、と思い僕は全力で迷宮区目指して走っていった、それからどのくらいの時間が経ったかわからないが、僕は第1層のボス部屋前にたどりついた。僕はここまで来る際に傷ついてしまった体を魔法で癒しながら壁に寄りかかって休んでいた、ここまで来る間、なんかやけくそになったあまり、途中の記憶があまり無いので右手を振ってコマンドを出してステータスを確認するとLV25・HP143・MP63ってところだ、片手剣スキルにポイントを全部振り、使えるソードスキルや能力を増やしたところである程度HPが回復したので準備は万端になった、これに勝って師匠を安心させるんだ!その決意と共に僕は門を開いて抜剣し、悪魔(ボス)めがけて走った。そうして過去最悪となる戦いの火蓋を切ったのであった…

第2章 第5話       怒りの覚醒

「おぉーー!」という僕の叫びと共に剣が緑色の光と暴風のような音を放った、ソニック・リープ(片手剣上段突進系単発ソードスキル)が発動したのだ、すると僕は技名どおり音速で跳躍しながらボスの横腹を深く切り裂いた。そのままさらに5メートルほど跳んだ僕は十分に距離をとったと判断して追撃に移ろうとして振り向いた僕は、2秒ほど動けなくなった、ソードスキル発動後の硬直である、しかしこの距離では奴の刃は届かないと思っていたときには、すでに僕は鮮血を撒き散らしながら横に吹っ飛んでいた、「しまった、敵も同じ突進系ソードスキルを使ってきたのか、ならば硬直を狙って…ぐっ」僕は立ち上がろうとするが思ったより傷が深いらしく、激痛によって中々立てない、やむを得ず僕はベホイミ(中級単体回復呪文)を唱えて傷を癒す、そしてようやく立ち上がったときにはもう敵がすぐそこまで来ていた。単純に怖かったので、怖さを打ち消すために「うおー!」という気合と共に僕はバーチカル・スクエア(片手剣垂直4連撃ソードスキル)を青い光と共に発動させた。1連撃目の30度傾いた縦切りで敵の剣を弾いて、2連撃目の逆切り上げでV字を書いて盾を弾いて、3連撃目の回転して左下からの切り上げ、4連撃目のとどめを弱点の頭に2発とも食らわせて、ボスのHPゲージが残り4分の3ぐらいになった。このボスの推奨レベルは10ぐらいなので、高火力のソードスキルで押し切ればHPは簡単に削れる、しかし問題はこの後の硬直である。さっきとは違って4連撃という中々の大技を発動したため、硬直時間が結構長いのだ、この隙に大技を食らえばかなりピンチになる、別に回復すればいいのだがこの戦法を続ければ先にこちらのMPが切れるだろうし、万が一クリィティカルがでれば負けは確実だ、と考えている僕を予想通り奴の剣が襲った、しかし予想しきれていなかった事が一つあった、それは奴の武器が片手剣ではなく派生系武器の刀であったということ、「なぜだ!本当なら残りHPが半分になってからじゃないのか、っ!まさか…分かったぞ!お前は僕の力を欲している奴の手下だな!」僕は痛みやダメージを忘れてそう敵に向けていった。「そうだよ、と言っても俺の役目は捕獲ではなくてお前の力の覚醒のお手伝いだよ。あんまりにも力に目覚めるのが遅いからね」僕は奴の剣を弾いたが言ってる事が分からなかったため、「何を言っている、お前らが欲しいのは僕に流れているロトの血に秘められた力だろ、それならもうほとんど目覚めたぞ!それにあの力はちゃんと物語り通りにすれば自然と目覚めるもの、なんでわざわざ邪魔をする」「くっくっく、馬鹿だな、俺たちが欲しいのはそんなくだらない力などではない、もっと絶大な力だよ、もしかして本当に知らないのか?あ、そうかそうか…たしかあの戦いのせいで記憶が無いんだったな、ならば知らなくても無理も無い。まぁいいさ、これから全部分かっていくだろうから今は傷を癒しなよ、待つからさ…ここで死なれても困るからね、ちなみにいままでお前が倒した魔王たちはお前に眠っている力を覚醒させるためにあえて勝てないような強さにして、覚醒させる予定だったのだがどうやらピンチになるだけではダメらしいな、こりゃほんとにどうすりゃいいんだろうなー」僕はぜんぜん理解できないので、とりあえず回復して不意打ちに備えている。早くしないと師匠たちのことだ、追いついてくるに違いない。と予想したとたん、「たから君!」という師匠の声がした、僕はわざと笑って「なんで追いかけて来たんですか、大丈夫って言ったじゃないですか…まったく心ぱ…」という僕の言葉が途切れた理由は、ぷくーっとほっぺを膨らませた師匠が僕に「パーン」とほっぺに平手打ちをかましてきたからだ。そして「なんで勝手に行っちゃったの…なんで私たちが何か言う前に消えちゃうの?」それを聞いた僕が理由を話そうとすると、師匠が抱きついて「でも言わなくていいよ、きっと私たちを守るためでしょ?たから君優しいからすぐ分かっちゃった、これで私が言いたい事分かったでしょ」僕はよくわからない感情に襲われて、あの日以来泣かないと決めたのに、涙を流してしまった。要するに師匠はこう言いたいのだ、1人でやろうと思わないで…私たちも協力するよ、と…しかも師匠の言っていることは図星である。僕は師匠たちが傷ついたり、苦しんだりする姿が絶対に見たくないからあのような行動にでたのだ。「ということはキリトさんたちも?」という僕の質問に答えたのは師匠ではなくて、「あったりめーよ、ダチの為というのなら痛みとかそんなもんどうって事ないぜ!」クラインさんだった。僕はこの時これまでにないほどの歓喜に襲われて、ついうっかり抱きついてる師匠に泣き顔を見せてしまった。すると師匠はにっこりしてきたのでとても恥ずかしくなった、そこでキリトさんが「よし、みんなやろう!」と言うとそれに「「おーう!」」と皆が答えてボスに向かって走っていく。そこででようやくボスが「少し虫けらが増えたぐらいで負けるような俺様ではない」と余裕ぶって刀を振るがあっさり避けれて、「ありゃ」と情け無い声を出している。そしていくつもの武器の輝きがボスを襲い、HPゲージを残り1割ぐらいまで減らした。するとボスは「おのれーこんなことならあいつを瀕死にしておけばよかった!」など言っている。僕は師匠から離れて、奴から詳しく話を聞くために傍までいこうとしたとき、僕が師匠から離れるを待っていたかのようにボスが飛びあがってあちこちにある柱を蹴って移動し始めた、「逃がすか!」と僕は追いかけるが、到底足の速さではかなわなかった。するとキリトさんが「スグ!危ない!狙いはお前だ!」と叫んで駆け寄ろうとしている。「ぐはははは、もう遅い!さあそこの小娘よ、力の覚醒のための生贄になるがよい!」とボスが言った時、ボスが放った旋車(刀突進系ソードスキル)が師匠に直撃し、鮮血を撒き散らした。

師匠が倒れるその瞬間、僕は師匠の元にかつてない速度で駆け寄り、すぐに全MPを使って回復呪文を唱えた。師匠の傷はあっというまに塞がったが、目を覚まさない、痛みによるショックなのか、あるいはもうすでに……その先を考えたその時、僕の中に存在する大切な何かが壊れた気がしたが、僕は気にとめなかった、なぜなら僕は殺意・怒りで頭がいっぱいだからだ、このような事が起こるのを避けるためにわざわざ1人で来たのだが結局、「師匠を守れなかった」その言葉が頭の中で繰り返された。すると奴は「ありゃ、殺すつもりは無かったんだけどね、まぁーせめてこれでお前の力が覚醒すればいいんだがな」とのんきな事を言っている。俺は妹に寄り添いながら勇者を見守った、タカラは師匠を守れなかった自分に激しく怒り、同時に奴にこれまでに無いほどの殺意をいだいて、僕の精神が崩壊して2つの感情が人の許容量を越えて吹き出そうなその時、たからの目の色が紅蓮よりも赤く染まり、勇者が聞き取れないほど小さくなにかをつぶやいた、すると部屋の奥にあった宝箱から赤い珠がまばゆい光とともに出てきてタカラの元に行き、たからの胸元にあったペンダントと融合した。そして勇者は殺意と怒りと共にこうつぶやいた、「我が怒りは紅蓮となりて、我が殺意は剣となれ!」するとたからの周りから大量の火炎が出現して勇者を包み、髪を赤く染めオレンジと赤の裾がなびいている実体無き服をまとい、腰には実態を持たない火炎できた2本の剣。その姿はもはや勇者を越えていた…

第2章 第6話      灼熱の勇者

今、俺たちがいる広間には火炎が吹き荒れる轟音と「うがぁーーーー!!」と我を失い覚醒とやらで全身を炎で包んだタカラの叫び声が響いた、そして「素晴らしい!!これだ!これこそ我々が追い求めていた力の一種だ!さぁーその素晴らしい力をもっと見せてくれ!」とボスが高調している。そしてそれに応えるかのようにタカラが呻き声をあげながら2本の実体無き火炎の剣を超高速かつ乱暴に振り回し、あたり一面をまるで火災現場のような状態にする、途中シリカたちやスグをかばっている俺に火炎が当たりそうになるが、もう誰も傷つけたくないからなのか…火炎が意思があるかのように曲線を描いて違うところに当たる。その様子を見たボスは「なるほど、覚醒の条件は特定の感情が極限まで高まったとき、そして今回の場合は師匠とやらを守れなかった事への怒りと俺様への殺意ってことか、さらに攻撃を制御しているのはこれ以上誰も傷つけないという断固たる意思か、さすが勇者だな。でも大丈夫か?おまえ自身も燃えているけどそのまま焼けて死んだりしないだろうな?」と言っている。そうか!確かあの炎は守れなかった己への怒りだと言っていた、だからタカラ自身も燃えているのだ。「はやく何とかしないと、奴を倒すより先にたからがやられる、何か方法は無いのか」その時俺の腕の中でスグが目を覚まし、周りの状況とたからの姿を見て驚愕し

、「お兄ちゃん…たから君に一体何があったの?」と質問してきたので、ここまでにあった事を全部話した。すると「じゃあ私、たから君のところに行ってくる!」といってたからの元に行こうとするので「やめろスグ!そんな事してまたお前が傷つけば、たからがどうなるか分かったもんじゃない!」と言って止めるが「そうだとしてもたから君を助けたいの!だって…だって私はたから君の師匠なんだから!だから弟子を助けるのは当然でしょ!あんな自分すら燃やしているたから君、見てるこっちが悲しくなる!」と叫んで俺を振りほどき、たからの元に駆けつけようとする。しかし「させるか!」という声と共にボスが刀がを振り、さっきと同じ事が起きようとした時、たからがボスを凝視して2本の剣を振ろうと構えるが、この距離ではたとえソニック・リープでも間に合わない。という俺の予想をたからはちょっと意外な方法で外した、何をしたかというと、たからが剣を振ると、広間に広がっていた炎が動き出して1束の大槍となり、ボスを襲ったからだ。そして無事、スグはたからの元にたどり着いた、そういえば何するんだろう?と疑問に思う俺は次の光景を見て「まずい」と思った。なにがまずいかというと、我が妹はたどり着いた途端前につんのめって、たからと一緒に倒れてしまい、身長差があったせいもあるが、膨らんでいる部分でたからの顔を包んでしまったからだ。俺・スグ・アスナは知っている、たからがめっちゃ胸とかそういうやつ全般が苦手だということを、そして万が一今みたいな事が起こるとどうなるかも…そこで俺はようやくスグの狙いを理解したその時、たからの周りにうずめいていた火炎がいきなり消えてオーブがペンダントから外れた、さらにたからに起きていた変化もなくなって元の姿に戻っている。するとスグは起き上がってピースサインをした、どうやらたからはあの時のように気絶しているようだ。そこで「おいそこの変態!何してくれてんだ!貴様が余計な事をしたおかげで覚醒が未完成のまま終わったではないか!ぐぅーこうなりゃもう一度お前を斬って覚醒させてやる!」とボスがスグに文句などを言いながら刀をスグに向けたその時、師匠に対する悪口と斬ってやるという言葉に反応したのか、たからがカッと目を開きピョンと起き上がり、変態と言われて傷ついてるスグの前に立ち、「変態だと?師匠は僕を正気にするために体を張ってくれたのだ!さらにもう一度師匠を斬るだと?そんなこと二度とさせない!そして今からお前の望みどおり覚醒してやるよ…」と言って先ほどよりも赤く輝くオーブをペンダントに重ね「我が師を傷つけようとするものから守るため!我が師の良さすらわからぬくせに適当な事を言うものに裁きを与えるため!今こそ我が熱き思いに答えよ!エモーショナルポジーション・タイプ・フレア」と高らかに唱えた。

第2章 第7話      新たな力・感情憑依

我が身を再び灼熱に変えようとしているたからはスグの頭をなでながら「師匠、体を張ってまで僕を助けてくれてありがとございます。大丈夫ですよ、さっきみたいに暴れはしません。でも師匠を傷つけるやつは僕が絶対許さないので、ちょっとだけ覚醒しますね…今度はちゃんと」と言って手を離してボスを凝視し「いいか!決して怒りや殺意だけが感情の全てではない!誰かを守るという熱き思いでだって僕は覚醒の1つや2つやれるんだ!」と言った。すると勇者の思いに応えたかのように紅蓮が現れ、たからを包みこんだ。そしてさっき同じ姿になるが先ほどとは違うところがある、それは火炎の量が明らかにさっきより多いのにも関わらず、たから自身が燃えていないという事、どうやらさっきスグが「燃えてるたから君を見てると悲しくなる」と言ったのを聞いていたようだ、何がなんでも師匠の悲しむことはしない!そして絶対守る!という強い思いが物理法則の理すらをも超越したのだ、それを理解したのかスグは目元を擦りながら嗚咽を漏らしている。そこで「せあ!」という声と共にたからが2本の剣を振るいボスのHPゲージを一瞬で残りわずかにしするが突然一瞬で全回復される。「フフフ…ようやく感情憑依の力を覚醒させられたんだ…こんなところで倒れてたまるか、ここでお前を捕獲し手柄をたてて俺はイマジネーター様から絶大な力を分けてもらうのだ!」きっとあいつは手柄が欲しいという大きな欲望によってHPがゼロになると死ぬという理を越えたのだ。さらにボスは全身から闇のオーラーを大量に出している、あの量からしてたからの出している紅蓮と大差は無いから、単純に力比べをすれば相打ちとなる可能性が高い。その事はたからも理解しているようで今まで見たいに突っ込んだりはしないようだ、「たからどうやって勝つつもりだ?」と聞くとたからはうっすら笑みで応えた、そしてたからは思い切りジャンプして周りの紅蓮を集めて大きな火球を生み出しボスに向けてはなった、ボスはそれを暗黒に染まった刀で切ろうとするが、僕はボスが切る前に火球をわざと爆発させて撒き散った紅蓮を操作してボスにまとわりつかせてから大爆発が起きたところで、2本の剣に残った紅蓮を全て集めて、決着をつけるために広間を走った。そしてある程度距離が縮まったところで僕は2本の剣をクロスさせて、スターバースト・ストリーム(二刀流上位16連撃ソードスキル)を発動させた。すると2本の剣はこれまでの紅ではなく、流星の如く青い炎に変わり、気分が爆上がりしたところで2本の剣でボスに横払い・突き・同時横切り・クロス切り下げ・クロス切り上げ・クロス維持の押し払い・5連乱撃・そしてラストに左の剣で全力上段切りで頭から腰まで斬ったところでボスは跡形もなく焼き尽くされ、この戦いは幕を閉じた。

それから僕が広間に疲れて座ると「たからくーーーん」という師匠のうれしさ全開の全力抱きつきをを食らう羽目になり、座るつもりが勢いで床にねっころがることになってしまったが、まぁ今回はよしとしよう。と思っていると不意みんながにやにや事に気づき、一気に恥ずかしくなったので「師匠!みんな見てますって!あとでいくらでも好きな事させますから今はとりあえず離れてくださーーい!」すると師匠は「えい」という気合と共にアレを僕の顔に押し付けて僕を気絶させた。そのあとどうやって運ばれたかは怖いので聞いてない、そして宿屋にてこれから一緒の部屋で寝る事を義務づけられたり、なでなでし放題になったりと「あとでいくらでも好きな事させる」と言ったことを大変後悔するハメになったのであった。そして「こんなことしていることが知られたら付き合ってると勘違いされるため秘密にしよう」と言ったら師匠は「2人だけの秘密!?うん、分かった!!」と、どう捉えたのか知らないがとても嬉しそうにしていたため、まぁこれでとりあえずみんなに知られるということは避けられると安心したが、このとき僕はまだ知るよしも無かった、後日師匠がアスナさんに全て話してしまうことを…

第2章 第8話        友との再会と魔王

ボスとの戦いから1日後、僕たちはアインクラッド第1層始まりの町で買った大きい屋敷に住んでいるのだが…僕は今とても眠い!理由は単純で家族以外の女性と一緒に寝た事がない僕は、緊張のあまり全然眠れなかったのだ、しかも寝ぼけた師匠が抱きついてきてアレを背中に押し付けてきたりと、何回も心臓止まりかけるので発想の転換で、「いやこれもきっと忍耐力と精神を鍛える修練なのだ、それにここで今更一緒に寝れませんなんて言ったら師匠が悲しんでしまう!」と一睡もせずに頑張ったのだが…「ふぁーおはようたからくんって…うわっ!どうしたのその目のクマ!もしかして私が隣で寝てたせい?」という言葉を聞いた僕は、そこで限界が来て深ーい眠りについたのであった。そして僕が眠りから覚めた時、僕の耳に「へぇー2人だけの秘密だなんて、たから君も中々ロマンチックな事を言うんだねー、でも秘密なのに私に言っちゃっても大丈夫なの?」というアスナさんの声が聞こえてまさか…と思うと「そうなんですよ、でもこういうやつって誰かに言いたくなりませんか?それに…」という師匠の声がしたところで、ガバっと起き上がって「師匠!!」と涙眼で言ってみる(涙眼は得意である)すると師匠は驚く事に、かつて無い速度で飛びついてきて「たから君起きててたの!?ごめんね!ごめんね!ほらほら泣かないの、勇者でしょ?ね?デモナイテルタカラクンモカワイイナー」と反省はしているものの、最後に余計な一言と禁句があったから、ちょっとイジワルしようと決めて「師匠のことなんてもう知りません」と言ってそっぽを向いてみると「うわーん!!ホントーにごめんなさい、調子に乗った私が馬鹿でした!」とようやく真面目に謝ったところで「分かりました今回は許します」と言って今回は許すことにした。そして時計を見ると朝の9時である、寝ていた時間は長くは無かったのになんでこんなにすっきりするんだろう?と思いながら振り返ると師匠はまだ抱きついたままである。そろそろ離れてもらわないとなんかの拍子にまた気絶するんだけど…と困っていると「リーファちゃん?そろそろ離れないとたから君気絶するよ?」とアスナさんがナイスフォローを入れてくれたおかげで、僕はようやく解放された。それからアスナさんの料理スキル熟練度マックスのご馳走をなぜかまだ朝食を済ませていない師匠と共に食べて、僕たちはもうアインクラッドにオーブらしきアイテムのデータが無いとユイちゃんが言ったので、第2層の攻略ではなく地上に戻って、恐らくドラクエ3をモチーフにしたフィールドの攻略を、マップが広すぎるため、僕・キリト・アスナ・リーファ・ユイと、クライン・エギル・リズ・シリカ・シノンの2グループに分かれて攻略を開始した。そうして進むついでに道端にいるモンスター達を片っ端から斬って行きレベルと熟練度を上げていく、すると休憩中にキリトさんが「そういえばたからは二刀流スキル習得してないのに何でスターバースト・ストリームをあの時撃てたんだ?」「そういえばそうでしたね、何ででしょうね?僕も最後ら辺無意識に戦ってたから分かりません」「たから君ことだし、きっと覚醒の力でシステムの理を越えたんじゃないの?」「そうだな、スグ」というなんとも穏やかな会話をしていると突然なんかすっごい嫌な気配を感じるので「師匠!僕から離れないで!キリトさんも2人を!」と言っておき辺りを見回すが誰もいない、「キリト君上見て!」とアスナさんが上を指さすのでそちらを見ると轟音と共に空が裂けて、そこから1つの影が現れて地上に降りてきた。ようやく目視できる距離まで来たところで僕はその姿を見て感動に見舞われた、なぜなら空からやってきたのは現実で僕の一番の大親友だからだ。「ひかりくーん!」と僕は剣を置いて親友の元に駆けつけようとするが、あれ?でもなんでこの世界にひかり君がいるんだろう?と疑問に思っていると、突然彼が腰に装備している剣を抜いて僕を横一文字に切り裂いた。「くそ!偽者か!」と僕は毒づきながらも回復をすぐにして、師匠から剣を受け取り、師匠と一緒にソニック・リープを発動させた。そして僕たちは音並みの速さで偽者目掛けて突っ込んだ、しかし初見なはずの技を偽者はあっさり回避し反撃としてホリゾンタル(単発水平ぎり)を放ってきた、このままでは師匠がまた傷ついてしまう!と僕は硬直中に唯一動かせる口を動かしてライデイン(勇者専用雷系中級呪文)を唱えた。すると天から聖なる雷が偽者目掛けて降り注いだが、再び避けられた、しかしその回避行動の隙に距離をあける事ができ、再び攻撃に移ろうとしたときに「やめておけ勇者よ、今の貴様ではお前の大事な友達には勝てんぞ」といつの間にか偽者のそばに魔王バラモスがいた。「バラモス!何が大切な友達だ!そいつは偽者だろ!」と僕が言うと「愚かな奴だな、貴様は自分がどうやってここまで来たのか忘れたのか?いいか、ハッキリ言っておくが俺は貴様と同じことをこいつにした。そして無防備な魂を回収して洗脳を施し俺の手下にした、しかもお前の一番の親友だぞ、だからこいつは貴様の全てを知っている。ソードスキルも呪文もそこにいる仲間に関してまで全てだ!」それを聞いた僕は何もかも信じられずに膝を突いてただただ絶望した、そして同時に理解もしていた、だからソニック・リープやライデインを避けられて逆にホリゾンタルも使えたのだ、しかも避けたときの、あの身のこなし方は部活のときの動きと同じだ。だから恐らくバラモスが言っている事は本当だ、そしてやつ自身もこれまでどおり異世界から来たのであろう。するとバラモスは「要するに貴様はもうこいつとは戦えない!!戦えば大切なお友達が傷つきますからね、さぁあさぁあ赤に続いて青に関する感情を高ぶらせてさっさと覚醒するのです!」と言っている。しかし、僕はそんな言葉は無視して「僕の答えはこうだ、てめーをぶっ飛ばして友を救う!」と言い放ちレッドオーブをペンダントにかざして「我が怒りは紅蓮となり!熱き思いは剣となれ!」と勇者は感情憑依の言葉を口にした。そして熱き紅蓮をその身に宿した勇者は友を救うため悪しき魔王に立ち向かったのであった。


第2章 第9話         師の思いと眠りの勇者

僕は今、魔王に友を殺された事にとてつもなく怒っている、だからなのか現在身に宿っている紅蓮はこれまでの覚醒の中で最も熱く燃え盛り、敵を焼きつくさんと言わんばかりに唸っている。そしてバラモスに斬りかかろうとすると「ほう、それが覚醒した姿か、確か感情憑依と言ったが…中々のもんだな。だがたった1つ覚醒できたくらいで満足してないだろうな?お前にはもっと沢山の種類に覚醒してもらわなきゃ困るんだからな、でもまぁ記憶が無いらしいからしょうがないか、とりあえず今日のところは帰るとするか、ではサラバダ勇者よ城にて待っているぞ」と言って僕が何かをする暇もなくバラモスは友を連れて闇の中へ消えていった…私はたから君が地面に座り込んで落ち込んでいるのを見て近くに行こうとしたときに、2人が消えた場所に青い珠が落ちていたのを見つけた。恐らくこれがブルーオーブなのであろうと思ったとき「tskrlnkt!!」とたから君が突然言葉ではない言葉を叫んだと同時にカシャンとオーブがペンダントから落ちて、紅蓮を散らしながらたから君は地面に倒れてしまった。それから3日間も経つがたから君は目覚めない、しかもいつの間にかマップがアイングラウンドから消えていて、メールやログアウトもできないことから、恐らくアイングラウンドとドラクエとやらの融合が終わってしまい、私達はSA:Oではない方の世界に閉じ込められた事になる、さらに「内部時間で3日が経ったのにも関わらず、アミュスフィアの電源が切られて強制ログアウトされないことからも、たからと同じくこちらの時間が加速されているのだ」とおにいちゃんは言っていた。だからまずはたから君を目覚めさせてオーブを集めないといけないのだが…何をしても起きない!本当に何をしてもだ、暴走を止めたときのように押しつぶし作戦を実行しても起きないし、その他にも大弱点のこちょこちょをしたりするがビクともしないことから外部的刺激ではダメなことが分かった。それとたから君が目覚めない間にみんなでたから君が戦ってきた敵が言っていたことを整理した、まずたから君はこの世界でも勇者である事・秘められた力はロトの血だけではなく、バラモスがブルーオーブを残していった事からも、少なくともあと5つの力が秘められている事と、バラモスの発言からまだいくつか種類があると推測できる事・たから君は記憶喪失らしいが本人は知らないらしいが、あの戦いとやらで失ったと推測できるという事とその1つが感情憑依という力である事・さらにたから君は世界の理を超越することがあるが、発動条件が不明である事・たから君の力を欲しているのはイマジネーターという人物と言う事が分かった。そしてそれから2日が経ち、毎日たから君に寄り添ってはいるが、いつまでも起きないため少しずつ私は寂しさを覚えていった。そしてある日バラモスの手下と名乗った暗黒騎士みたいなモンスターがやってきて「勇者…遅い…だから…来た…お前…殺せば…起きる…だから…戦え」と言い、私に1対1を申し込んできたのだ、もちろんアスナさんたちは反対したし、私だって1人で勝てるような相手ではない事は装備と気迫を見て分かったため、全員で倒そうと思って作戦会議をしていたら、待ちきれなくなったのか騎士は「遅い!いつまでも起きないクズなんかのためにいつまで待たせるつもりだ!」と怒り始めた、私は「いつまでも起きないクズ」という弟子を馬鹿にする言葉に対して「今…なんて言った?」と聞いた、すると「だからこっちはさっさと覚醒しないゴミにいつまでも待たさ…」途中まで聞いた時点で私は弟子を馬鹿にする話をやめさせるために腰から長剣を抜き、「私の弟子を…馬鹿に…するなー!!」そう叫んで左手を前に突き出し、右手の剣を引き絞ってヴォーパル・ストライク(片手剣上位重突進系ソードスキル)を発動させた。すると刀身がレッドグリムゾンに染まって刀身を伸ばし、ジェットエンジンのような轟音を出しながら剣を勢いよく突き出した、すると剣は騎士がとっさに出した盾を貫ぬくだけに終わらず、そのまま左手を丸ごと跳ね飛ばした。「くっ、不意打ちとは卑怯なことを…さすがは使えない勇者の師匠だな」そういって騎士は剣を構えて、さらに本気を出すのか、闇のオーラーをまとったので、そこでお兄ちゃんは「シリカとリズは部屋に行ってたからを守ってくれ!アスナとシノンは後ろに下がってユイを頼む!クラインとエギルは俺と一緒にスグに加勢だ!」と皆に指示を出していて、みんなもそれに従って動いている、しかし私は「お兄ちゃん、余計な手出しはしないでね、大事な弟子を馬鹿にしたこいつは私1人で倒すから!」そういって私は騎士、いや宿敵と向き合いこう言った「私の弟子を馬鹿にしたこと後悔させる!!」

第2章 第10話          私は師匠

「せりゃっ!」という気合とともに私はノヴァ・アセンション(片手剣最上位10連撃ソードスキル・奥義)を発動させるべく、剣で半円を描き頭上に来たところで後ろに引き、一気にまえに押しやった、すると剣はどんな片手剣ソードスキルよりも煌いた青い光と壮大かつ爽やかなサウンドを出し、私は斬撃速度ならソニック・リープを軽く上回るスピードの最上位剣技を宿敵に放った、すると騎士は何もできないまま大上段斬り・突進・突き上げ・斬撃・回転切り・右斜め切り下げ・左斜め切り下げ・右から横切り・そして逆・とどめの大突進を綺麗に全部食らい後ろへ15メートルほど吹っ飛んだ。さすがは最上位ソードスキルである、しかし問題は硬直時間が5秒近くもあることから反撃に反応する事ができないことである、そのためこの技を1対1で使う者はあまりいない。しかし今のように全部当ててしまえば決着がつくほどの大威力となる、その証拠に騎士は全身傷まみれで剣も折れてしまい、鎧もボロボロでもう戦える状態ではない、そして私は宿敵に向けて「私の弟子を馬鹿にした事、一生後悔してね」と言い剣を心臓に突きつけたら、騎士は「ふ…そなたの勇者への思いと実力はよーく分かった…すまないね、勇者の悪口を言って…君に勇者を助けられるほどの決意と実力があるのかどうか確かめたかったんだ…いいだろう!勇者を目覚めさせられるかもしれない情報を教えよう…西にある塔に1人で行くのだ、さすれば欲深き盗賊現る、その者どんな眠りからも目覚めさせる宝を持っている。どうかそなた…1人でシャンパニーの…塔へと行って…勇者を目覚め…させるのだ…頼んだ…ぞ…」そう騎士はいい残して青い光の粒となり消えていった。「お兄ちゃん!私、シャンパニーの塔に行ってたから君を目覚めさせられる宝を取ってくる!師匠として弟子を助けたいの!」「スグ…分かった、お前はたからの師匠だもんな、よし行って来い!でも1人だから気をつけて無理せずに頑張れよ…たからのことは任せろ!」「うん!絶対に戻ってくるよ!」そうして私は荷物を整えて、たから君の手を握り「待っててね、すぐに目覚めさせてあげるから。」とつぶやくいて村を出ると、屋敷からたから君が使っていた剣が光りながら私のストレージ(アイテムボックスみたいなもの)の中へと入ってきて「待ってます…師匠」と聞こえた気がしたので、気合を入れて私は皆に見送られながら草原へと旅立った。

村を出てから私は草原をAGI全開で突っ切り、進路を塞ぐモンスターは硬直が一番短いスラント(片手剣基本単発ソードスキル)で切り伏せていった。そうして進んでいるととても大きい塔が前方に見えてきた、ここら辺に塔は1つしかないと村人が言っていたので、あれがシャンパニーの塔である、そうして私は塔の中に入っていった。中にモンスターはあまり居らず、かわりに複雑な迷宮造りになっているため、上の階に行くのに10分近くかかってしまう、しかもモンスターは少ないとはいえ居ないわけでもなく、かなり手ごわいため長期戦になる。そうして2時間の攻略の末ようやく最上階にある豪華な部屋の前にたどり着いた私は、少し休憩してHPとSPを回復させてから扉を開く、すると中に居たのは緑のマスクで顔を隠している斧持ちの筋肉マッチョだった。「なんだオメーは、俺様のアジトに何のようだ?」「えっと、どんな眠りからも目覚めさせられるという宝がここにあると聞いて探していて、知りませんか?実は私の大切な人が倒れてしまって、いつまでも目を覚まさなくて、とても悲しいんです!だからはやく助けてあげたいんです」「そうか…そうだったのか…大切な人のためにか…ならこいつを持っていきな」そういって意外と親切そうな怪しいおじさんは、きらきら輝く赤いルビーを私に渡してきた、「こいつは目覚めのルビーという代もんでな、そいつを使えばどんな眠りからだって目覚めるっていうすげーやつだ、俺の朝の目覚ましとして部下に使わせてたんだけど、今の譲ちゃんにはそいつが必要だからくれてやる」「ありがとうございます!これでたから君を助けられる!えっとでもタダで貰うわけにはいきませんので何かお礼をさせてください」「いいや礼には及ばん、早くたから君とやらを助けてあげな、ちなみに俺の名はカンタダっていうんだ」「わかった、ありがとう!私の名前はリーファっていうの」そういって私が帰ろうとしたときに「親分!!大変です!!ちょっとした魔物の群れがこの塔に向かってきてます!数はざっと50はいます!」「なに!まずいな…そんな数はこの俺でも相手できんぞ、ってことだ譲ちゃんよ、俺たちで時間を稼ぐから裏口を使って早くこの塔からでるんだ!女の子は大切に、そして親切にってのが親父の遺言なんでな!」「そんな…私だけ助かるなんていやだよ、私も戦う!」「なに言ってんだ!さっさといきな!」私はそう言われて「待っててね、すぐにたから君たちを連れて戻ってくるから!」と言って階段を下りて秘密の裏口から塔から出た、しかし…既に塔の周り全体が魔物に囲まれていたため、逃げ道など無かった、さらに魔物の一部が私に気づいてこっちに来て「へっ!噂どおりだな、塔にスタイルのいい美女が居るって聞いたから来てみれば本当だな、こりゃ立派な大物だぜ…はやく持ち帰って楽しもうじゃねーか」とよだれを垂らしながら武器を構えてくる。私はとても怖くなり、「たから君…助けて…」と無意識に呟いたその時、突然ストレージからたから君の剣がもの凄い光を出しながらとてつもない速さで飛び出してきて、魔物の首を一瞬で切り飛ばし、そのまま周りに居た魔物を5匹ほど倒して逃げ道を作ってから地面に刺さり輝きを失った。私はカンタダたちを助ける為に急いで塔から離れて、大樹の上にそびえたつアインクラッドへと向かった…

第2章 第11話     勇者の目覚めと感謝・喜び・そして緑の力

塔から脱出してから5分後…私はようやく屋敷に到着し、お兄ちゃんに会ったとたん「お兄ちゃんただいま!目覚めのルビー手に入れてきたよ!それと、私を助けてくれた人たちが襲われていて助けたいの!だから手を貸して!」「スグ、よくやったぞ!そうか…分かった、お前を助けてくれたんなら助けるしかないな、俺から皆に言っておくからお前はたからを目覚めさせてきなよ、」「うん!たから君を起こしてくるね!」そういって私はたから君の部屋に行って目覚めのルビーを取り出すと、ルビーは赤い輝きをもつ粉を放っていたので、それをたから君に振りまいた。すると「う、うーん…あれ?僕は確か倒れて…それから…ってうわ!どうしたんですか師匠!?」なんで僕が驚いたかというと、師匠が抱きついてきて、うれし泣きしているからだ、「たから君…やっと起きた…いつまでも起きないから心配したんだよ…とても寂しかったんだよ…」「師匠…でもどうやって僕を目覚めさせたんですか?」「えっとね……」それから私はたから君に騎士の事・ルビーの事・カンタダの事を話した、するとたから君は「そうだったんですか…師匠…とても感謝しております!このご恩は必ずやお返しいたします、(また借りが増えた)そして僕のためにありがとうございます!」すると師匠は笑って「たから君…今どんな気持ち?]と聞いてきたので僕は「そうですね…感謝と喜びでいっぱいです!」そう答えたとき、外から緑色の珠が飛んできて僕の手元に落ちてきた、「師匠…これってグリーンオーブですね…でもなんで」「きっとレッドオーブのときみたいに、たから君の思いに応えてやってきたんだよ」「そっか…よし、師匠!シャンパニーの塔へと行きましょう!」そういって私たちはお兄ちゃん達と合流し、たから君のルーラを使ってシャンパニーの塔に移動した。そうして私は塔の周りにいたカンタダ達を見て、間に合ったと思いほっとした、それに魔物の数は半分ぐらいしか居ないから大丈夫だと思っていたら、後ろから沢山の物音がするから振り向くと…ざっと100体はいるであろう大集団がこちらに来ていた…「うそ…そんなに沢山はいくら私たちでも無理よ…」とリズさんが言うが、まったくその通りで、このままでは挟み撃ちでやられてしまう…どうすればと思ったその時、たから君が「僕が後ろの相手をするので、皆さんはカンタダさんたちを助けてやってください!大丈夫です…これでも昔、同時に1000もの魔物と戦ったことあるんですよ、だから100体ぐらい余裕です」そういって僕はグリーンオーブを取り出してペンダントにかざし「我が感謝の思いは風となって空を見守り…我が喜びは槍となって癒しをもたらさん…エモーショナル・ポジーション・タイプ・エアリアル」と感情憑依の言葉を述べた、すると足元から風が巻き起こり僕を包んで、緑の髪・目・風でできた翼に葉っぱと枝のヒラヒラした服・そして大樹の槍という妖精のような姿に僕は変身した。僕の新たな姿を見た師匠たちは安心したかのように笑いながら、カンタダ達のほうへ向かっていった。それを確認した僕は大樹の槍を地面に突きつけてから「吹き荒れろ…風!」と唱える、そうすると魔物の群れの足元から巨大竜巻が発生し、軽く30体を宙に舞い、風刀で切り裂き、地面にたたきつけた。すると残り70体の敵の一部は反撃としてメラミ(火炎系中級呪文)・ヒャダルコ(氷結系範囲中級呪文)・ベギラマ(光系範囲中級呪文)を僕に放ってきたので背中の翼で飛翔し全部綺麗に避け、反撃の反撃として僕は槍を「えい!」と届きもいない敵のほうに突き出して、矛先から圧縮した風をビームを撃つ感覚で敵の中心地点に放った、そして圧縮されていた風を一気に開放すると…敵は見えない腕になぎ払われたかのように体をバラバラにしながら、あちこちに散っていった。約8秒で戦闘を終えた僕は、師匠たちがいる方へ向かった。そこで僕はシリカさんがゴリラ型モンスター3体に苦戦しているのを確認したので、槍を両手で持って後ろに引き絞り、前に進みながら右足をひねりながら宙で回転し、その勢いをゴリラに向けて打ち出す、すると僕はそこでバニー・ショットという技をその場で思いついたので、OSSということで試しにできるかどうかやってみた。すると槍は黄色い光と新幹線のような音をだしてゴリラ1匹目を真横から襲い、突き飛ばす、するとそのまま1匹目は2・3匹目を巻き込みながら5メートル程飛んでいき、ゴリラたちは青い光の粒となり消えていった。すると傍から「でりゃー!!」と師匠の気合の入った声とともにモンスターの亡骸が飛んできて、周りを見るとどうやら全部倒し終わったようなので僕はシリカさんの傍に行って「シリカさん大丈夫ですか?」「はい、怪我とかもありません」「そう、ならよかったです」「あの!助けてくれてありがとうございます!」と言ってシリカさんがニコってしてきて僕が照れて視線をそらすと、塔の傍にいたカンタダたちが怪我しているのを見つけたので僕は「癒しの風…」と呟き槍を振るって傷を癒す風を巻き起こし、ついでなので全員回復させといた。すると「ねぇ、たから君…1つ聞いていいかしら?」と言ってシノンさんが僕に話しかけてきたので「いいですよ」と答える。「えっとね、たから君がシリカを助けるときに発動させた槍のソードスキル、あんなの私見た事ないんだけどなんていう技なの?」と聞かれて「あーあれですか、そりゃ知らなくて当然ですよ…だってその時思いついたやつをオリジナルソードスキル(これがOSS)として発動させたんですからね」「??たから君…OSSはALOにしか存在しないのに、なんでライトエフェクトが伴ってサウンドが鳴るのよ…」「え?そんなルールあったんですか…すみません、どうやらまた覚醒の力で世界の理を越えてしまったようです」「別に謝らなくていいわよ、でもそんなことできるのね…すごいじゃない、さすが勇者ね」と褒められた僕は「えへへ…それほどでも」とまたまた照れていたら「あの竜巻や不思議な風を起こしたのは君だよな、君は一体何者なんだ?」とカンタダに聞かれたので「僕の名前はたから…勇者であり、世界に光をもたらす者」と答えたものの、柄にもなくかっこつけてしまった僕はとても恥ずかしくなって顔を隠した…

番外編 その参  新たな仲間のご紹介

ここではかなり増えた新たな仲間のご紹介になります(すっかり忘れてた)まずクラインさんはSAOのプレイヤーでキリトさんが最初に出会ったプレイヤーでもあります。彼は現実で会社に勤めており、その会社の仲間たちとギルドを作ってギルドリーダーをしていて、攻略組としてボス討伐をしていて、使用武器は最初は曲刀、そのあとエクストラスキル(刀)を入手します。格好は赤いバンダナに赤基調のサムライっぽい服装です。SA:Oでは片手剣を使います、人間性は立派な大人なのですが…ちょっと変態です。(SAOから帰還した人を以下SAO帰還者(サバイバー)と呼びます。エギルさんも帰還者の1人でキリトさんとは第一層攻略の際に知り合います、現実でもゲームでも店を開いて店主をやっていて、商人として攻略組を装備・金銭・アイテム面でサポートしてました。装備は両手斧を使っていて、黒人スキンヘッドにゴツイ体が合わさり、とても心強い仲間です。ちなみにボス攻略戦にも参加はする。次にリズベットさんですがこちらも帰還者で、SAOで鍛冶師をしていて、キリトさんの2本目の剣を作ったり、アスナさんの細剣を鍛えたりした人です。またキリトさんとの出会いはリンダース(64層)にあるリズベット武具店で、キリトさんが2本目の剣を依頼したのがきっかけです、そして最高級の素材取りに2人で行くも巨大穴に落ちるというトラブルに巻き込まれて死に掛けます、そこでいろいろあったが何とか脱出する事に成功し、さらに穴の中で目標の素材を手に入れ、リズさんは恋に落ちます(キリトさんは鈍感で何も気づかない)そしてキリトさんとアスナさんの関係をしてあきらめます(アスナとは親友)武器は片手棍(メイス)と盾を使っていて、ピンクのショートヘアに赤メインの服と白のジーンズですが、ボス攻略に参加するほどの強さは持ってませんでした。次はシリカさんです。シリカさんもSAO帰還者で、キリトさんとは中層のとある森でモンスターと三対一で絶対絶命のときに出会います。そしてシリカさんはアインクラッドでは珍しいビーストテイマーという存在で、仲間モンスターであるピナがいます。まずテイミングはまったく討伐していなくて、かつ決められた中立モンスター(出会っても攻撃してこない奴)にえさをやったときに低確率で仲間になります。(しかもシリカさんの場合かわいくてただえさをあげたら懐いた)さらにテイミング可能モンスターはプレイヤーが仲間にしないと分からないため、かなりレアです。さらにピナはフェザードラゴンというレアモンスターで、さらにシリカさん以外のテイミング例はないという超ラッキープレイヤーです。装備は短剣、服装はオレンジと茶色基調のワンピースです。そしてキリトさんに、ピナを蘇らせる手伝いをしてもらい、好意をいだきます。この人もレベルが足りずにボス攻略に参加はしてませんでした。シノンさんは突然の不具合により途中からSAOにきたプレイヤーで、空から落ちてきてキリトさんに救出されるも一時的に記憶喪失になります。現実世界で強盗を拳銃で殺してしまうというつらい過去をもっている少女です。基本的にクール、さらに眼鏡っ子で真面目です。そして優しいアスナさんと「シノのん」と呼ばれるほど仲良くなり、キリトさんをよくからかいます。武器はSAOで弓、SA:Oでは槍をつかうのですが…SAOにはまず弓自体存在せず、さらに固有スキルである「狙撃スキル」を持っていて、魔法などの遠距離攻撃手段がないSAOではかなりの活躍を見せました。またキリトさんとともに「死銃事件」というものに巻き込まれます。(説明すると長い)服装は緑・青・黄色が使ってある服と藍色インナーに黄色いマフラーをしてます。そしてOSSはALOに存在したシステムで、ボタン1つで自由に技を作成することができるのですが…システムアシストなしで、ソードスキルと同等の速さを出さねばならず、さらに既存のモーションは禁止なので必然的に単発ではなく連撃数が多くなってしまい、難易度はあの閃光と呼ばれたアスナさんでさえ、一ヶ月かかってようやく5連撃のOSSを生み出す事ができたほどです。(命名スタリィー・ティア)しかし実は11連撃というやばいものを生み出した凄い人がいます。(ちゃんと出てきます)そして第9話をよく読んどくと…ラスト近くにつながってることが後々分かります。それと、

第2章 第12話        ドジ勇者と神獣

カンタダを助けて屋敷に戻って休んでいる僕は今、とても困っている…何に困っているかと言うと、師匠があれからずっと離れないことである。確かに弟子が永遠の眠りから覚めたから、しばらく一緒に居たがるのは理解できるのだが、さすがに長い…もうかれこれ3時間はくっついているので僕は「師匠…その、長くないですか?」と聞くが「たから君…私はこれからたから君とできる限り一緒にいるって決めたの、だから離れない」「そうですか、わかりm…え?師匠今、できる限り一緒に居るっていいましたか!?しかもこれからずっと!?」僕は驚愕した。すると師匠は「そうだよ、それとも私と一緒はいや?」と前傾姿勢の涙眼という必殺技をかましてきた、こういう経験が一切ない僕は目が泳ぎまくって頭が混乱してしまい、どうすればいいのか分からず、結局「いいえ」と答えてしまった。「よーし、それじゃー早速お風呂で修行を…ってごめんなさい!調子に乗ってごめんー!だからルーラ使おうとしないでー!!」「はぁー師匠、いくらなんでも風呂はアウトですよ!」そういって僕はルーラをやめた。すると「というか、たから君は女の人と一緒で嬉しくないの?」と聞かれて僕は「嬉しいです!って素直に言えるか!」と心の中で叫んでから「いやーその、あんまりそういうのに興味はありません、僕は勇者ですから」と言っておく。「そういえばさ、たから君は最終的にどうするつもりなの?ほら、バラモスとか片付けた後とか」「えっとですね…最終的にどうするかは分かりません。でも今は魔王や悪い奴を倒して力をつけていかないといけません」「そっか、大変なんだね」そんな会話をして今日はもう寝ることになったのだが…なぜか部屋には一個のベッドしかなかったので、一緒のベッドで寝るハメになった僕は再び寝不足になるのを回避するために、こっそり部屋を抜け出して、ルーラを使って第一層迷宮区に向かってレベル上げをした。そして誰も来ないはずなので、安全エリアで仮眠を取ろうとした僕はある問題に気づいた、それは怖くて寝れないことである。僕は暗くて広いところがものすっごく苦手で、狭ければ1人でも暗くても問題ないのだがこのエリアは広い・暗い・そして1人という最悪の条件を全て満たしてしまっている。(ちなみに留守番できるようになったのはついこの間のことで、昼限定である)どうしよう…怖くて帰ってきたと師匠に知られたら…僕は恐ろしくなり、その先を想像しないことにして、解決策を考えることにした。(ダンジョンではルーラが使えない、そしてリレミトは洞窟脱出用だからダメ)「そうだ!シリカさんみたいにテイミングすればいいんだ!」1人で空しく呟いた僕は早速行動に出た、しかし…「しまった!レベル上げで沢山倒してしまったから仲間をやられた憎しみで多分懐かない…」そう思ってとぼとぼ歩いていた僕は、足元にあったトラップに気づかずそのまま落とし穴に落っこちたのであった。「あぁあぁーー!!なんで今日はこんなに不幸なんだー!」という叫び声が迷宮に響いた…

怖くて瞑っていた目を開くと、そこには1つの密室が広がっていたので「メラ」でそこにあったろうそくに明かりをともす、すると奥に祭壇があり、何か置いてあることに気づいたので近づいて確認してみようとしたその時、「ブゥー!ブゥー!」というサイレンが鳴り始めて、部屋が赤く染まった。僕は驚きと恐怖で怯えながらも、これがかつてSAOに存在したアラーム・トラップという一番まずいトラップであることを理解することができ、腰に装備してある鉄剣(さっきリズさんが新しいのを造ってくれた)を引き抜いてソードスキルの構えをとる、すると前後左右の壁がスライドしてなくなり、そこから大量のモンスターが流れ込んできたので(ちなみにアインクラッドの中にはドラクエのモンスターは居ない)一匹目が視界に入った時点でかつてキリトさんが同じような状況に陥ったときに使った技、デッドリーシーンズ(片手剣7連撃ソードスキル)を発動させ、沢山居すぎるため、あえて狙いを定めずに速さだけを意識して剣を振るう、するとどんどんモンスターがポリゴンの欠片となって散っていく、そして7連撃目で敵を切った時点で僕はソードスキルを無理やり中断させる、すると本来無理やり技を中断させた場合は硬直が発生するのだが、ライトエフェクトが消える前に僕は中途半端な姿勢だった右手を一気に後ろにやって、別のソードスキルを発動さようとする、これはキリトさんが編み出したシステム外スキル・スキルコネクトである。しかしこれは2年間もSAOにいたキリトさんでさえ発動率は50%の超高等技術、当然失敗して硬直が発動しその隙にモンスター達が押し寄せてくるがイオラを唱えてまとめて吹き飛ばす。するとちょうど硬直が解けたのでバーチカル・スクエア(片手剣垂直四連撃ソードスキル)をかまして、今度はベギラマを撃ち、ホリゾンタル・スクエア(片手剣水平四連撃ソードスキル)を撃ってどんどん数を減らしていくが敵の標的は僕1人のため敵の魔法が全て僕のところに来るため、僕のHPもがんがん減っていく、ベホイミで回復していくも今度はMPが減っていく。このままだと敵を倒しきる前に僕が死ぬ…そうなれば師匠を悲しませてしまう、それにひかりくんだって救えなくなる。「もう二度と師匠を悲しませたりしない…そしてひかり君を助ける!だからここでやられるわけにはいかない!」という叫びと共にグリーンオーブを取り出して、ペンダントにかざし、「エモーショナル・ポジーション・タイプ・エアリアル!」という感情憑依の言葉を口にする。すると台風のごとく強力な風が僕の体を包みこみながら宙に飛ばし、緑基調の装飾豊かな長袖と裾がなびいている長ズボンに青く透き通った羽、髪は薄緑で白い手袋に可愛らしいスティックという妖精のような姿になった。自分でもあまり良い印象を持てないような格好になったが、緑の覚醒に必要な感情は嬉しさ・優しさ・思いやり・感謝というプラス感情なので仕方ない。(赤は怒り・憎しみ・熱意・という負の感情だから結構疲れるためあんまり使いたくない)ということで天井傍まで飛んでから辺りを見回してみると…あと60匹ぐらいだったので、スティックを振り回し嵐で遊んでたらあっという間に全部討伐できたので、オーブを取り外して地面に着地する。すると盛大なファンファーレと共にレベルが30になったという表示がでてきたのでステータス画面を見てみると、使える魔法はメラ・ギラ・ヒャド・ホイミ・ルカニ・イオ・ベホイミ・ライデイン・ベギラマ・ヒャダルコ・べホマってとこぐらいで、ソードスキルはスラント・バーチカル・ホリゾンタル・ソニック  リープ・スネークバイト・バーチカル  アーク・ホリゾンタル   アーク・シャープネイル・スピンスラッシュ・レイジスパイク・ヴォーパルストライク・ジェリッドブレード・デッドリーシンズ・セレーションウェーブ・サベージフルクラム等が使えるようになっていて、スキル熟練度も400ぐらいになっていて、成長を感じとっていると奥の祭壇に置いてある何かが光りだしたので近づいて正体を確認してみると…ちょっとだけ装飾のある普通の宝箱だった。でもこんなところにあるやつで更に危険なトラップを潜り抜けた先に手にできるのだから凄いアイテムがあるに違いない、そう確信した僕は宝箱を開けてみる、すると中にあったのは耳に装着するのであろうアイテムと、ガタガタピシピシ音をたてているちょっと大き目の卵だった。それらを確認した僕は「…はぁ、なんで!この世界に!リアクターが!あるんだよーー!」と心の中でツッコミを入れていた、まずリアクターとはドラクエのスピンオフ作品に出てくる機械で、簡単に言えばスマホの超進化版のようなもので、なんとこれは知りたい事を検索するのではではなく、あらかじめ内蔵されている莫大で膨大なデータを元に解説するのだ、さらにこいつはサーチ機能・解説・周囲のマップ呼び出し・ナビ・モンスター整理・数値管理・アイテム収納・通信機能など沢山の機能がついている現実では実現できないようなデバイスなのである。しかし!こいつの目玉機能は何と言ってもスカウト機能というもので、仲間にしたいモンスターと戦って仲間にするという機能があり、仲間にしたモンスターにはライドすることができるのだから本当にすごいアイテムである。早速装着してみると目の前にマップとHPとMPゲージが常に表示され(前まではメニューのステータス画面か戦闘中しか分からなかった)メニューと考えるだけでメニューが現れたりしてあまりの便利性に興奮していると目の前で卵が「バッカーン」という派手な音をたて、中から白いワンちゃんみたいなモンスターが生まれてきた。僕は「リアクターの時点で大体予想はついてたよ、卵の中身がスペーディオとか神獣クラスのモンスターだってね」と特に驚かずに一人で納得していた。説明しよう、スペーディオとは先ほどのリアクターが登場した作品シリーズの主人公格モンスターでして、神獣の王様みたいな存在である。さらにスペーディオは成長するとキングスペーディオとなります。そして伝説の角みたいなアイテムと融合する事で、知の王jokerとなります(ジョーカー)さらに力の王である兄jesterと合体する事で力と知を極めた究極の存在である、神獣王worldとなります。(魔王を除けば最強)それがこのワンちゃんなのである、僕は「さぁこっちにおいで、ワンちゃん」そう呼び掛けて手をさし延ばすと「えっと、とりあえずマスターの名前を教えてくれますか?」とワンちゃんがしゃべったので僕は驚きのあまり転倒していた、(喋れること忘れてた)「えっと、僕の名前はタカラ、勇者だよ」「勇者…タカラ…うむ、承知した。これより僕はマスターのモンスターです、どうぞよろしくです。」そういってワンちゃんはお手がしたいのか、手を差し出してきたので「ホイ」と手をやると(スペーディオをスカウトしました。パーティーに加わります、名前を決めてください)というアナウンスが流れてホロキーボードが出てきたので「うーん…名前か…相棒でいいかな、」こうしてして僕に相棒ができたので、安心して寝る事ができましたとさ、おしまい…

第2章 第13話          新たな剣

「ふぁーおはよう相棒、君のおかげで助かったよ」「お役にたてて何よりです」「あ、そうそう僕にはお家があるからとりあえず帰ろうか」「はい、マスター」そうして僕たちは迷宮区を歩いていると「あれ?なんでドラクエのモンスターが混じってるんだろう」「きっと私がこの歪んだ世界に現れたからでしょう」「そうか、ってそういえばなんであんなところに卵状態でいたの?」「それがなんか女神様にマスターを助けるように言われてリアクターと共にやってきたんです」「ルビス様か…ってことは僕の事はほとんど知っているってこと?」「そうですね、一応マスターの経緯については一通り知ってます。」「そうか、それじゃとりあえず色々スカウトしてみようか」と言う事で僕は相棒と共にスカウトアタックをいろんなモンスターに仕掛けて、スライムナイト・ホイミスライム・ブラウニーを仲間にした。仲間になるとモンスターは基本従順になり、必要外ではメダルになってアイテム倉庫に入り、必要時にはリアクターの機能でメダルが出てきてペンダントにかざし宙に放り投げると実体化する。なんとも便利であろうか、(スライムナイトは緑のスライムに乗ったちょと可愛い騎士、ホイミスライムは青いスライムに黄色い触手が生えたスライム、ブラウニーは木でできたでっかいハンマーをもつ狩人)しかも後ろからモンスターが不意打ちしてこようとリアクターの生体反応スキャンで360度位置が丸分かりで、モーションからどのような行動にでるかも演算予測してくれる。さらに今度はレベル上げをしようとすれば、効率のいい場所を探してくれたり、トラップを感知してくれたりともう最高である、おかげでグングン仲間と僕のレベルがあがり、しまいには第2層まで流れ込んでボスを倒してしまった。(仲間も多少増えた)すると師匠からお昼ご飯ができたとのメールが届いたので、(朝ごはんはストレージにあったものを食べた)ボスからドロップした転移結晶を使って町に帰還する。(転移結晶はどこにでも転移できるアイテムで、かなりお高いアイテム)しかし町に戻った僕を迎えたのは「たーかーらーくーん?」というお怒りの師匠の声だった「なんで勝手に抜け出すのよー!しかも夜中だし、ましてや迷宮区でねるだなんて!」「だってあのままだと緊張でまた眠れずに寝不足になります。それに結果として相棒ができたんですからいいじゃないですか」「相棒?ってうわー何これ可愛いー」と言って師匠は相棒に夢中なので「まかせた」「まかされました」と相棒と目で会話してその場を去った。そして食堂に向かった僕を待っていたのは「タカラ君?リーファちゃんから聞いたよ?夜中にこっそり抜け出して迷宮区で寝たんだって?」という眉をぴくぴくさせているアスナさんだった(リアクターのサモングラフィーで分かってた)「いやーその、これには深いわけがあってですね、」「言い訳無用!!」と言う元血盟騎士団副団長(SAO最強ギルド)を思わせる叱責が飛んできて「ごめんなさい!!」と素直に謝る羽目になった。「たから君は罰としてお昼ご飯抜きです、嫌なら迷宮区で得てきたアイテムを見せて、食材アイテムをよこしなさい」と言われてアイテムストレージを開いてアスナさんに見せると…「たから君…このリアクターってアイテムとモンスターメダルって聞いたことも見た事もないアイテムがあるんだけど…それに食材アイテム…沢山あるけどどれも現実にあるものじゃない!SA:Oには現実の食材は存在しないはずよ!」「そうでしたね、でもドラクエのモンスターは現実の食材を落とすので」「たから君…ってことは私の料理スキルでは調理できないってことよね?つまりアルゴリズムが現実そのものってこと?」「そうなりますね」「やったわー!うふふ…ついにこの日がやってきたわ!」とか何とか言ってアスナさんは食材アイテムを全部持ってキッチンに向かっていった…「まぁ、リアクターの説明しなくて済んだしいいか」ということで第二の壁も多少の犠牲と共に乗り越えた僕は、新しい武器を作ってもらうべく、リズさんのとこを尋ねた。すると「たから…何よこれ、見た事のない素材ばっかりじゃない!それに上物の素材がこれだけあればきっともの凄い剣が作れるわよ」「あ、リズさん、できれば2つ作っていただけませんか?」ってことで新しく作られた剣、その名も「月詠みの剣」と「蝶舞の剣」の2つが誕生し、僕の新たな武器となった。「でもなんで剣が2つもいるのかしら?キリトじゃあるまいし、もしかしてタカラも二刀流スキルゲットしたとか?」「いえ、その…僕の場合剣を2つ装備しても何故かソードスキルが撃てちゃうので…もちろんステータス的に実践で使うのはまだ無理ですし、二刀流スキルは習得してないのでALOのキリトさんみたいな感じです、でももしものためにと」「ふーん…ってええ!!あんた二刀流スキルなしで二刀流できるの!ステータスが足りないって言ったわね、でもご安心なさい、その蝶舞の剣にはなんと30秒間武器が重く感じなくなるという能力があるの、さらに月詠みの剣には30秒間相手の視界を奪うという能力があるし、いくらタカラのステータスが低くても、この2本の剣のステータス補正でぎりぎり二刀ふれるはずよ」それを聞いた僕はリズさんから剣をもらい、それらを両腰につけ、余った新素材はリズさんに代金代わりに渡した。そうして早速2本の剣の使い心地を確かめようとアインクラッドから出て村の傍に向かった僕は、蝶舞の剣を鞘から抜いて剣がどのようなものか確認する。そして鞘から出てきたのは緑がかった黄色で半透明の刀身、次に見えたのは蝶の羽をモチーフとした飾りと七色に光る装飾、持ち手は滑らかで艶のある白。そして次に月詠みの剣を引き抜く、こちらは青っぽい黒に半透明の刀身、そして月と星空をモチーフにしてある飾りにキラキラ輝く装飾、持ち手はゴツゴツした黒。それら2つの剣を確認した僕が放った一言は…「何これ超かっこいいー!!」という勇者の発言とは思えない言葉だった。すると「ガサガサ」と草むらが揺れ、中から蛇のようなモンスターが出てきたので、剣の性能を試すのに丁度いいと思い、まずは月詠みの剣の能力を発動させる、すると蛇のHPゲージにデバフアイコンが表示されるのと同時に、蛇は突然きょろきょろし始めて、何も見えないため木々にぶつかっている、そして今度は蝶舞の剣の能力を発動させる、するとうそのように重さを感じないなくなったのでとりあえず腕を振るい、蛇に攻撃してみると、2本の剣はこれまでかつて無い速度、それこそ龍皇をギガスラッシュで斬った時よりも素早く煌き「ズバン!」とかなり重みのある攻撃サウンドと共に、蛇は青いポリゴンの塊となって爆散した。このことから、決して剣自体の重さが無くなった訳ではなくて、僕だけ軽く感じているだけであることが分かった。しかし疑問が1つある、それは30秒間能力を発動させた後、次に使えるのはいつなのか?ということだ、とても心配になった僕はリアクターに聞いてみると「一度能力を使ってから再使用するには5分間待つ必要があります」という答えが返ってきて、ホッと安堵のため息をついていると「大変だー!おろちが!やまたのおろちがこっちに向かって来てるらしいぞー!今すぐ全員村から逃げろ!」という叫び声が響いたのを聞いた僕は、超慌てながらルーラでキリトさんたちのところに戻った。

第2章 第14話     大蛇龍の恐怖

秋の象徴である紅葉が散る町並みをルーラで突っ切った僕は急いで屋敷に戻り、すぐさま皆を集めてかなりやばい状況であることを説明した。「つまり、やまたのおろちはバラモスの次に強いボスモンスターで、そいつは今の俺たちじゃ勝てるかどうか分からないぐらい強くて、そいつは首が5つにそれぞれ顔があり灼熱を吐く緑色の蛇っぽい龍ってことか、こりゃまたずいぶんと厄介なのがやってきたもんだな、でもなんでボスモンスターが本来の居場所から出てきたりなんかするんだ?もしかしたらガセネタかもしれないぜ?」とクラインさんがいうが「いえ、これまでイマジネーターの手下がボスモンスターとなって僕に襲い掛かったことが何度もあるので事実である可能性が高いです」と否定する、「それってつまり第一層のボスとか、バラモスがそうなんじゃない」と頭が常に冴えてるシノンさんが良い例を出してくれた。「そしてもしおろちが奴の手下ならば、本来の力以上の力を持っているのは確実なのでかなりの強敵となります」「ねぇたから君、いくら強化されてるとはいえ、さすがに今の私達なら勝てると思うんだけど…」「師匠、それはそうかもしれませんが、相手がどのような力を持っているか分からない以上、できる限りの準備を整えて、万全の体制で尚且つ全力で挑むのが最善だと思います」「それは分かりましたが、いったいどこで迎え撃つんですか?さすがに村付近はまずいと思うんで場所も考えておいたほうがいいと思います」「それもそうだな、シリカナイス提案」「それじゃ、早速だけど戦う場所はどうするキリト君?」「そうだな、なるべく広くて平坦で遮蔽物が多いところがいいな」「お兄ちゃん、いくらなんでもそんなに都合のいい…」「どうしたスグ?」「ある、あるよお兄ちゃん!そういう場所」「本当か!?それは一体どこなんだ?」「えっとね、シャンパニーの塔を探してたときに、今の条件に合う離島を見つけたの」「よし、それじゃみんな!すぐに準備をして転移門に集合だ!」「「はい」」「「おう」」「きゅるー」

ということで僕たちは師匠の言っていた離島の傍までやってきた(ルーラで塔のちかくに飛んできたからすぐに着いた)…のだが「ねぇ、これどうやって向こうの島に渡るの?」というアスナさんの質問に答える人は誰もいなかった。すると師匠の目がうるおい始めたのを確認した僕は、「ヒャダルコ!×2」を唱えて氷の橋を創り、溶ける前にさっさと渡る。すると「キュシェャーー」というおろちの叫びと共に、逃げてくるモンスターが奏でるすさまじい地響きが鳴ったところでそれぞれが武器を構えると、ここから一キロぐらい奥の谷から、おろちが姿を現した。そこで僕はおろちの注意を引き付けるために「ライデーイーン!」という遅めと遠距離を意識しながら唱えると、空から悪を裁く聖なる雷がおろちに直撃こそしなかったものの腰ぐらいに当たり、おろちの注意を引き付けることには成功したので、おろちが接近してくるまで準備運動や剣の素振りをしておく(無論二刀流を特に)それから3分後…「よし!戦闘開始だ!」というキリトさんの掛け声を合図に戦闘が開始された。

まず作戦だが、基本的に全員で囲んで無理の無い攻撃を繰り返し、誰かが狙われたら誰かがソードスキルを出す、狙われたらひたすら回避、敵がひるんだりスタンしたら連携攻撃、と言う事なのだが、まず最初に敵は僕たちがいる離島に向かってきているので、海を渡らなければならない。そのため海を渡っている間はキリトさんの投擲スキルとピナのブレス、僕と仲間モンスターの呪文で攻撃する。(そのほかはバフをかけたりして待機)これが今回の作戦だ。ということで早速僕・スペーディオ・スライムナイト・ホイミスライム・ブラウニー・一つ目ピエロ・ももんじゃ(新入り)のライデイン(雷)ベギラマ(光)メラミ(炎)ヒャダルコ(氷)バギマ(風)ドルクマ(闇)イオラ(爆)(全部中級呪文)をおろちに向けて一斉発射するが、おろちは五の口から放った火炎ブレスでそれらを相殺させてきた、さらに今ので巻き起こった爆風で海水が一気に飛び散って視界を白くなり、うかつには動けない状況を作り出されてしまい、難なく上陸を許してしまった。「くそ!もう上陸されたか、みんな!こうなったら次の作戦に移るぞ!」それを聞いた僕はすぐさま右手の月詠みの剣でおろちの背中を真横に切り裂き、左手の蝶舞の剣で縦に切り裂いて十字を描いたらダッシュで正面に移動する、するとキリトさんのヴォーパルストライク(片手剣重突進ソードスキル)やアスナさんのフラッシング・ぺネトレイター(細剣最上位ソードスキル)が見事おろちの両目に命中したところで、隙ができたから全員であらゆる方向からソードスキルを一斉に食らわせる。(しかし硬直後の反撃を警戒してるため単発技に留める)そしてわずかな硬直中は仲間モンスターたちに先ほどと同じことをさせておき、硬直が解けたところで再び攻撃する。しかしおろちも黙ってやられるはずも無く、5連続の頭突きや広範囲炎ブレスを放ってくるが、それら攻撃手段は僕がみんなに教えているので問題なく回避できた、それから回避と攻撃を繰り返す事3分後、突然おろちが「あーもー我慢の限界だ!俺様があのお方の手下とバレないように声を出さず、イレギュラーなことをせず、普通のおろちのようにやりすごすとしていたら!なんだよお前ら!なんでそもそもこんなところにいるんだよ、」「いやー村人さんが教えてくれたので」「は?おい勇者よ、何言ってんだ?俺はついさっきこの近くの谷にワープしてきたんだぞ?そしたらいきなり雷が落ちてくるからそりゃもう怒ったよ」「…ようするにお前は僕がライデインを唱える直前にこの世界に来たってこと?でもなんで村人はお前が来る事がわかったんだろう…」「もしかしたら適当なこと言ってお前たちを村から追い出すための嘘だったのかもな、結果的に俺に大迷惑がかかったのだがな」「そうかい、でもたとえ偶然だとしてもここでお前に会ったからには倒させてもらう!」「やってみるがいい!」とおろちが調子に乗ったこと言ってるので僕は月詠みの剣と蝶舞の剣の能力を同時に発動させた。「なに!?目が…見えないだと!これも貴様の力だというのか、ふふふ…面白い、さぁーかかってくるがいい!!」それから僕は「はぁ!」という気合と共にソニック・リープをゼロ距離から神速の一撃を首の付け根にぶちかまし、「まだだ!」と言って硬直する前に左の剣で別のソードスキルを発動させる、すると硬直はソードスキルのシステムアシストに上書きされ、左手が青い閃光と共に神速のホリゾンタル・スクエアがおろちの4つの首を弾き飛ばして、のこる1つに新幹線のような勢いでヴォーパル・ストライクをおみまいしたところで硬直と能力時間切れが来た、しかしすぐさまキリトさんたちの連携攻撃が始まり、おろちは何もできないまま撃沈したのであった。(もしかしたら元祖のままの方が強かったかも)「ねぇたから君…ほんとうにこいつボスなの?なんかあっけなく倒しちゃったんですけども…」「まぁ一体しかいないはずですからボスのはずですよ師匠」「たからーなんか見た事ない剣が落ちてるわよー」とリズさんが持ってきたのはオレンジというか刀身錆でできたかのような剣だった、(ここは原作どおり)そしておろちの亡骸は紫の珠となり4つ目のオーブが手に入ったので、のこりのオーブは2つとなった。そうしてルーラでアインクラッド最寄り村に戻り、転移門に入ろうとした僕が見たのは…業火に包まれた村だった。

第2章 第15話      渦潮の激浪

以前龍皇と戦って世界が焼き尽くされた時に戻ったのではないかと我が目を疑っている僕は、大きな火球が目の前を通り過ぎ、爆発したところで我に返った。「くそ!あの村人は魔物だったのか!」「あぁーそうみたいだな」「お兄ちゃんどうするの?」「とりあえず村人を助けるぞ!」「「おう」」ということで村の救出作業が始まったが、いくら探しても、日が暮れるまでどれだけ探しても、声が枯れるまで大声を出しても、誰一人として村に残ってはいなかった…

そして誰も生き残っていないことを悟った僕は「そんな…うそだ…こんなシナリオは存在しないはずだ…だからこれはたぶん夢だ…そうだ夢なんだよ…」しかしその一方でこれが現実である事、そして原作のシナリオ通りでない事からバラモスのしわざである事、目的は僕の力の覚醒である事を理解しており、「たかがこんな力のために沢山の命を失わせるなんて…絶対にあってはならない…そしてたとえどんな理由があろうと命を奪う事は許される事ではない!」そう叫んだ僕の頬にはあるものが流れている、それを認知した僕はせめてここでバラモスを打ち倒す決意でペンダントとオーブを取り出し、重ね合わせながら「我が悲しみは万物を飲み込む水となり…我が恨みを全てを流し去る激浪とへと変えろ!そして悪しき敵を討つために…新たな力を解放せよ!!エモーショナル・ポジーション・タイプ・アクア!」と感情憑依の言葉を口にすると、我が身をキンキンに冷えた渦潮が僕を包みこみ、水柱を天まで放ちながら新たな姿へと変化させる、青いオングヘアーと貴族のようなつばが広い帽子・地面につくほど長くて青いマント・氷のベルト・水でできた鞭・水色の長袖と長ズボンという中世の貴族に近い格好になって、属性強化と火災の消化を兼ねて「大雨よ!今こそ天からこの地へ降り注げ!」と言って大雨を降らせる。すると見る見る村の火災は収まるが、やはり誰も出てきやしない。それを見て歯をギリギリと噛み「うおぉー」と叫んで地面から水柱をいくつも立てて滝登りと水中移動を駆使し、視界ぎりぎりに見える竜に乗ったバラモスのもとへ向かう、(ざっと3キロはある)それから水柱をつたって移動していくが一向に距離は縮まらないので、今までで一番デッカイ水柱を出し、できるだけ上までとび、腰の鞭を限界まで振りかぶってバラモスが乗っている竜目掛けて放った。しかしそんなもので届くはずもなく、鞭の先端が落下し始めようとしたその時、使ってない左手をさっきと同じ要領で虚空へ振り放つ、すると今まで僕が呼び出した水柱が寄り集まって、落ちかけていた鞭と融合して巨大化する、そしてジェット機を軽く上回る速度で鞭の先端は竜をバラモスごと地面に叩きつけ、そのまま押しつぶしながらまだまだ地面に叩きつけていく、そうしてあと少しでバラモスを倒せるというところで…何者かの攻撃により、僕は地面に叩きつけられた。「ッ!え…ひかり君」そう、僕を攻撃した張本人はバラモスではなく、10年近くも共にすごしてきた親友だった…

僕はバラモスを倒す事に必死になりすぎたあまりに、ひかり君が操られていることをすっかり忘れていた。それから始まった戦いは、ひかり君の猛攻をひたすら回避するという一方的なものとなり、水の制御だけでも精一杯なのに回避までしなくてはいけなくて、だんだん悲しさが薄れていったのか、水の量が減り始めるのと同時に覚醒によって出現していた装備が透け始め、さらに長時間による覚醒によるものなのか、意識がどんどん薄くなっていくのを自覚しはじめたので、僕は無意識に大声で「クソッタレがー!!」と珍しく暴言で叫び、今はもう遠くにいるであろうバラモスに向けて体内にある全魔力をつめ込めた渾身のライデインを放った。するとギガデインに匹敵するほどの巨大な落雷が遠い彼方にいる誰かに直撃して、それを感知した僕はそこで意識を失った。

俺はタカラがあらたな力に覚醒してバラモスの元に向かった時点でとても嫌な予感がしたため、傍にいたスグとアスナを連れて、タカラを追っていったのだが…空から落ちているのを見る限り、どうやら追ってきて正解だったようだ。だが、俺たちの目の前で通せんぼするひかり君がいるため、タカラを救出する事ができない…それに戦おうにも彼はタカラの親友…傷つけることができない、かといってこのままだとタカラは墜落して死ぬ。きっとタカラも同じように攻撃できず、防御に徹したあげく感情憑依の使いすぎで気を失ったのだろう、「スグ、今から俺とアスナでこいつを食い止めるから、そのうちにタカラを助けてくれ!」「うん、分かった!でも絶対に死なないでね!」「大丈夫だよ、私とキリト君を信じて、リーファちゃん」そうして俺とアスナは抜剣し、一斉にひかりへ飛び掛り、うまく敵の注意を引いたところでスグはタカラの元に駆けつける。「ぜぁ!」「はぁ!」という声と共に俺の剣がひかりのどす黒い剣と衝突し、激しく火花をちらしながら拮抗したところで一気に力を抜いて、相手のバランスを崩した、そこでアスナとスイッチし、無防備のひかりをアスナの剣先が捕らえようとするが、それより先にひかりが左手をアスナに向けて突き出し「ドルマ…」と呟く、するとひかりの手から紫のボールのようなものが飛び出して、アスナに襲い掛かろうとしたその時、「サ セナ イ…」というギリギリ聞き取れるかのようなささやき声がして、アスナに当たろうとしていたドルマが、まるで見えない剣で斬られたかのように両断され、そのままアスナに当たることなく塵となって消えた。まさかと思いタカラの方を見るも、ようやくスグにキャッチされたところでまだ気を失っている。そして今の現象で、当てるつもりはなかったアスナの剣がひかりの左肩を捉えてしまい、鮮血が飛び散ると思っていると…出てきたのは闇と思われるもので、本人も痛みは感じていない様子、そして左肩は何も無かったかのように人間の素肌へと戻っていた。「ッ!そういうことか、アスナ!そのままソードスキルを撃て!」するとアスナは一瞬戸惑ったものの、俺の意図を読み取ったのかリニアー(細剣単発基本技)を発動させ右肩に当てて、ひかりを3メートルほど吹き飛ばした。すると予想通りひかりの右肩から闇が消え去っていて、そこだけ元の人間に戻っていた。そこでさらに攻撃を当ててひかりを元の人間に戻そうとアスナが剣を構えるが、ひかりは自分の両肩を見るなりその場から消えてしまった…

それから2日ほどで目を覚ましたタカラはひかりを助けだせる手段を知って、「絶対に、ひかりを助け出す!!」という硬い決心を決め、その気持ちに応えたかのように空から降ってきた5つ目のオーブ・シルバーオーブを手に入れる。さらに旅を続ける事1週間後…ある町で勇者の試練を乗り越えたタカラは、最後のオーブ・イエローオーブを手に入れて、ついに不死鳥を復活させるために必要な6つのオーブが全てそろった。さらにレベルも35、スキル熟練度は1000、スペーディオはキングへと進化する、など魔王討伐に申し分ない領域まで成長したため、明日バラモス城に突入することになった…

第2章 第16話     友との戦い

僕たちは今、バラモス城にたどり着くために、6色に輝く伝説の不死鳥…その名もラーミアの背中に乗っている。(ちなみになぜかオーブが6つ集まった時点でオーブが融合して卵となり、そこからラーミアが生まれた、それと飛ぶとき以外は基本オーブに戻る)そうして背中に乗ること30分…ようやくバラモス城にたどり着いたので、ここでゲームではできなかったことをしてみる。何をするかというと、やることは実に簡単でラーミアのオーロラブレスで城ごと吹き飛ばす。ただそれだけである、さすがにそんなのでやられるほど弱くはないだろうから沢山撃ちたいのだが、ひかり君を助けなくちゃいけないから1発にしておく。「不死鳥ラーミアよ!お主の神にも等しきその力を今こそ全て解放し、この悪しき魔王に聖なる裁きを下したまえ!」とそれっぽいことを言ってみる。すると「キュアァー!」という声と共に口から虹色のブレスを城に向けて放ち、物凄い轟音と共に城をほぼ全壊させたので、「ありがとうラーミア、とりあえず城の傍に降りてくれ」そうして僕たちは壊れかけている城の中に入っていった…

ラーミアのブレスがよほど強力だったのか中にモンスターはまったく居らず、居るとしてもはぐれメタル(メタルスライムの進化系で、神速・頑丈・全属性無効化というやばい奴)しか居らず、どうせ逃げられるので、無駄な体力を使わないためにも無視する。そうして宝箱がちょこちょこあるのだが…全部粉々になってしまっていた。(ラーミアのブレスのせいですね)それから途中で休憩を挟んであるくこと30分…(ゲームとは違ってリアルサイズだし、視点も違うから大変)ようやくバラモス部屋の一歩手前の部屋にたどり着いた僕たちの前には、(ここらへんは壊れていない)ひかり君が仁王立ちで行く手を阻んでいるので「ひかり君の相手は僕がするので皆さんは先にバラモスの部屋に行ってください」と言って皆を先に行かせる。2人きりになったところで「待っててねひかり君、今助けてあげるから…」そういって月詠みの剣・蝶舞の剣の2本を引き抜いた、対してひかり君は身長ほどの長さはあるであろう巨大な暗黒剣を暗黒に染まった床から引き抜いてきた。そしてひかり君が剣を床に「ガァン!」と叩きつけると、そこから波紋状に闇が広がっていき、一瞬で何も存在しない虚無の世界へと変貌した。そこで僕はお互い逃げられない状況になったことを理解し、ひかり君がここで決着をつけるつもりなのが分かったところで、先手必勝!ソニック・リープ(片手剣上段突進系ソードスキル)を繰り出す。するとひかり君はアバンラシュ(両手剣単発突進系ソードスキル)を繰り出してきて、緑の光と黄色い光が衝突しようとしたが、僕が左手で「ベギラマ」を唱えて不意打ちを食らわせ体制を崩す、すると目論みどおり月詠みの剣がひかり君の体を斜めに切り裂いて、部活で鍛え上げられた腹筋が露になる。そこで硬直が来る前に、「戻ってこい!ひかり君!」そう強く念じて今度は蝶舞の剣でソードスキルの構えを取って、サベージ・フルクラム(片手剣3連撃ソードスキル)を発動させる、すると硬直はシステムアシストに上書きされ、剣は横から腹を切り裂き、中間まで来たところで剣の根元まで一気に押し込みバランスを崩す、そして全力の切り上げが見事に決まり、ひかり君の体からどんどん闇が消えていく。「待っててね…もうすぐだから!」ともうすぐ還って来る親友にささやき、僕の体を硬直が襲ったその瞬間…ひかり君のサイクロン、カタラクト、ブラストという連続スキルコネクトを立て続けに食らってしまい、5メートルも吹き飛ばされるが、べホマ(味方単体完全回復最上級呪文)でHPを全回復させる、このまま消耗戦になれば回復手段を持たないひかり君は負ける。つまり「このままなら行ける!」そう確信した僕だったが、ひかり君は空間に無限に存在する闇を取り込むことで傷を癒し、僕は絶望に包まれた。このまま消耗戦となれば無限に回復できるひかり君に対して、MPが有限の僕が負けるのは確実なので、短期決着をつけるべく僕は「これで決める!!」と覚悟を決め、2本の剣の能力を同時に発動させた。そして腕から重さが消え、ひかり君の動きが止まった瞬間にそれぞれで半円を描き、(半円+半円=円)ノヴァ・アセンション(片手剣最上位10連撃ソードスキル)を2本同時に発動させた。(※このときは忘れてたけど、同じ技をを同時には本来なら絶対にできません※)すると剣は僕の意思を写したかのように蒼い閃光を放ち、かつて誰も成し得られなかったであろう速度(いわゆる神速)の初撃がひかり君を襲い、それから一撃一撃が当たるたびにひかり君の闇が体から消え去っていった。そして10連撃目が終わったところで、ひかり君も斬撃から僕の位置を把握したのか、暗黒剣を構えカラミティー・ディザスター(両手剣6連撃最上位ソードスキル)を繰り出してきた、するとお互いソードスキル発動中のためお互いの技を回避できず、最上位技という事もあり、お互いその場に立つのが精一杯な程の傷を負った。しかし、まだこちらには最後の大突進が2発分(と言っても2本同時なので単発のようなもの)が残っている、対してひかり君が早速周りの闇を吸収して傷を癒そうとしたので、僕は「帰って…こい!ひかりーー!!!」そう叫びながらダブルノヴァ・アセンションの20連撃目をひかり君の心臓部に突き刺した、するとひかり君の体から風船が萎んだかのように闇が溢れ出て、周りの闇も消え去って元の人間の姿に戻ったのを確認した僕は、べホマを唱えて傷を癒す、そして友との感動の再会を果たそうとしたが、そこでひかり君は意識を失ってしまった。仕方ないので安全そうなところに寝かせておく、そして今頃バラモスと激闘を繰り広げているキリトさん達のところに僕は向かった…

第2章 最終話   勇者のキセキ

ひかり君を無事助け出すことに成功した僕は、気分最高状態のため廊下を全力ダッシュで走り抜けて、バラモスの居る部屋のドアを蹴破った。そして部屋に突っ込むなりバラモスに向かって僕は懐目掛けてダブル・サキュラー(二刀流突進系ソードスキル)を放った。(そういえばなんで二刀流スキル使えたんでしょうかね)するとバラモスは「馬鹿な!今のお前がこんなに早くあいつに勝てるはずが無い…あいつにはダークオーブの一部で創った暗黒剣を授けていたというのに…」とかなんだか言ってるが「そんなの関係ない!」とお構いなしで空中回転しながら左の剣を突き刺し、着地と同時に右の剣で回転の勢いを利用した横なぎ払いを繰り出す、そして右に伸ばしている剣をちょっとずらして今度はホリゾンタルで剣を反復させて再びお腹を切り裂く、さらにお腹を切り裂いて剣が真ん中ぐらいまで来たところで左の剣を引き絞り、お腹を切り終わると同時にヴォーパル・ストライク(片手剣上位重突進系ソードスキル)を放ってバラモスを部屋の奥に押しやる。そして剣をバラモスに向けて「ひかり君は返して貰った!そして僕は勇者として今からお前を倒す!」とお決まりのセリフを述べる。(アドリブだと変な文章になるから)しかし、ちゃっかり自分がカッコつけたことに気づき、恥ずかしさのあまりしばらく固まってしまう。そして気持ちが落ち着くより先に「タカラくーーん!」という嫌な予感と共に師匠の声が聞こえ、さらに嫌な予感は的中して、僕は師匠の全速力タックルを食らう羽目になった。(なんでこんな事するのかな?)よく分からなくなってきたので「師匠…なにしてるんですか?今戦闘中ですよ?」と質問しておく、「何ってひかり君を元に戻したんでしょ?だから嬉しくてつい」「つい、じゃありませんよまったくもう…」「えへへ…」「えへへじゃありません!帰ったら説教ですよ。」「そんなー普通男子だったら喜ぶところでしょ?なんでそんなに怒るのー?」「確かにうれ…ゴホン!そういう問題じゃなくて!時と場をわきまえてください!」「はーい、でも嬉しいって言いかけたよね?」「聞き間違えではないでしょうか…?(汗)」「リーファちゃん?タカラ君が後でなでなでしてくれるらしいから、とりあえずその辺にして先にこのボスを片付けましょう」「うん!わかりましたアスナさん、よーしがんばるぞ!」「ちょアスナさん!?なにをいって…」「なにかいったかしら?コワイエガオ」「いいえ!なにも」すると待ちくたびれたのか、「あのーそろそろ戦闘開始してもいいでしょうか?」とバラモスが手を上げながら聞いてきたので「いいですよ」と言って戦闘を再開させた。僕がひかり君と戦っている間に少しはHPを削れていたらしいが、バラモスはさすが中ボスというべきか余裕の表情なので、「出て来いみんな!力を貸してくれ!」と言ってリアクターの機能でモンスターを召還する、そしてユイちゃんと僕のリアクターのナビゲートによって、直接攻撃はほとんど回避でき、魔法がちょっとキツイがべホマやベホマズンがあるから戦いは有利に進んでいった。しかし「そろそろ本気を出させて貰おう!」そういってバラモスは天に向かって両手を挙げて、存在するはずのない7つ目のオーブ…ダークオーブから溢れ出る力をその身に宿し、多分僕と同じ原理で覚醒した。そして頭の角が3つ・腕が4本・全身真っ黒・という禍々しい姿へと変貌したバラモスは「ふ…ふふ、ふははは!素晴らしい!!どんどん力が沸いてくるぞ。さすがはイマジネーター様から頂いたオーブだ、いいか!未だ勇者止まりの愚か者よ!今からお前の仲間を皆殺しにし、貴様を覚醒のその先へと到達させてやるから覚悟するがいい」と宣言した。そう言われてあの時を思い出してしまった僕は「そんなこと…させるか!もう二度と同じ過ちは犯さない!」と怒り全快で叫びながらバラモス目掛けて走り出す、するといつの間にか視界が赤く染まり、僕の周囲から炎が出現してたのでちょうどいいと思って覚醒の言葉である「エモーショナル・ポジーション・タイプ・フレア!」を詠唱する、そしたら周囲に待機していた炎が僕を包み込み、以前インファング・ザ・コボルトロード(第1層のボス)と戦った時と同じ姿になり、「うぉーー!」という気合と共に実体無き火炎の剣を突き刺そうとした。しかし剣が届くより先に「ドルマータ(闇系連続発射呪文)」をバラモスが唱え、手のひらから大量のドルマを出現させ、一斉に放ってきた。彼我の距離がほぼゼロに近かったためと、ドラクエ3には登場しない呪文を使われた驚きで全弾食らった僕は、一気に壁まで吹き飛ばされた。すると「はぁぁーー!!」という師匠の掛け声と、キン!という金属音がして、次に「きゃっ!」という悲鳴が聞こえたので、いうことを聞かない体に鞭打って起き上がると同時に師匠がこちらに吹き飛ばされてきた、しかし瀕死状態の僕は勢いが強すぎて受け止めきれず再び壁に叩きつけられそうになったが「っ!タカラ!」「キ…リトさん…ありがと…うござ…います…」「2人とも無茶するな!少し休んでろ、俺たちが相手をするから」「ダメです…もはやあ…いつの…強さは…」しかしそれ以上言う前にアスナさんが頭をポンとし、ニコっとしたので「分かりました…でも僕だって勇者なのでそう簡単に倒れる訳にもいかないんですよ…ベホマズン!(全体完全回復呪文)」「タカラ君…」「師匠はあとで何でもいうこと聞くので休んでてくださいね」「わかった…でも絶対無茶しないでね?」「わかりました、無茶はしません…」「おやおや俺様は計画を次の段階へと進めるためお前は殺さないと言ったが、周りのモブ共はそうはいかないからな?」「わかってるよ、だからこそなんとしてでもお前を倒す!タイプ・エアリアル!!」そうして大切な人たちを守るために僕は覚醒詠唱すら一部簡略化して緑の妖精となって宙を舞い、大樹の槍を構えて再びバラモスに突撃した、しかし「イオグランデ!(爆発系全体攻撃最上級呪文)」を唱えられ、爆発によってあたり一体が破壊されるのを防ぐため、「吹き荒れろ!嵐!」と言って槍を床に突き刺して大嵐をイメージする、そして槍の周りから吹き出た嵐とイオグランデが衝突し、高威力の衝撃波を発生させたため、まずいと思い嵐を分解して皆の盾代わりにした。そして轟音が鳴り響いたときに、「タイプ・アクア」に覚醒して、「大波激浪砲!」という名の今思いついた必殺技を放った。激浪のごとく勢いが凄まじい大波の砲撃は、バラモスのイオナズンを貫通し、バラモスごと城を突き破ったが、バラモス自身には大してダメージを与えられなかった。だが、バラモスを師匠たちから遠ざけることはできたのでよしとし、水の鞭を装備して少しでもダメージを与えるため畳み掛ける、対してバラモスは余裕の表情で鞭を受け止めようとしたので、空いてる左手を地面に叩きつける、するとバラモスの足元から水柱が出現し、バラモスは空高くまで打ち上げられた。そして全魔力を込めた「ライデイン!」を唱えると、空が轟雷を伴った真っ黒い雲に覆われたので、僕も空まで飛び、バラモスより上に到達したところで覚醒を解除した。「貴様!まさかアレをするつもりか!?伝説の剣を持たないお前がアレを使えば相打ちになるぞ!」「いいや、やられるのはお前だけだバラモス!忘れたのか、僕が勇者であることを…いいか、勇者とは誰かを守るためなら奇跡すら起こせるんだ!」そうして月詠みの剣と蝶舞の剣を天に掲げると、ちょうどタイミングよく悪を貫かんとする聖なる雷が落ちてきた。そして蒼と黄色の雷が剣に直撃すると同時に能力を発動させた、すると「ピシャーン!!バチバチッぐあ!うぅ…んがっ…食らえー!!」「ふはははは!自ら雷に打たれるとは愚かなやつめ!しかしこれは驚いたぞ!その剣の能力は聞いてはいるが、本当に何も見えん…しかし貴様、ひかりとの戦いでこれを使用したはずでは…まだ使えるはずではない!そうか、それが貴様が引き起こした奇跡とやらか、しかし案外しょぼいな…」「愚かなのはお前だ、バラモス!いいか、これから起きるのが奇跡というものだ!!……ギガスラッシュ!!」すると重さが消えている蝶舞の剣は神速といえる勢いの横切りがバラモスの腹に突き刺さり、僕とバラモスは密着した状態で轟音を響かせながら雷のように急降下し始めた、「なにっ!くっ…ぐあぁ!!…しかし…このまま技を…続ければ先にお前が…倒れるぞ!」「まだだ!まだ終わりじゃない!まだ僕には2本目がある!」そういって、まだ雷をまとっている月詠みの剣の縦切りがバラモスの頭に突き刺さり、その後2本の剣で十字を描いた。「まさか!これは…」「そうだ!これが勇者だからこそ起こせる奇跡!ギガクロスブレイクだ!!」そうして僕の奇跡の必殺技を受けたバラモスは、全身を轟雷で焼かれながら一瞬で地面に叩きつけられ、10秒後に雷撃でボロボロの僕は師匠にキャッチされた。そして僕はバラモスに剣を向けて「これが…勇者の…奇跡だ!」と述べた……「なぜだ?…なぜ貴様はあれほどまでの奇跡を起こせた…」「言っておくが、あれほど凄いのはできなくとも、奇跡は誰だって起こせるものなんだ」「何だと…何を言っている」「ただし、奇跡を起こすのは簡単じゃない、けれど誰かのためだとか、大切な何かを守ろうとするのならば、きっと誰でも奇跡は起こせるはずだ、だから僕も奇跡を起こせただけさ」「ふっ、貴様は随分と変わったな。昔のお前だったら敵と無駄話なぞせんし、仲間だって作らなかった。ある意味あの戦いは起こして正解だったのかもしれないな」「???」「分かってないようだから教えてやる…俺様はもう死にそうだからな、お前は昔、それはもう酷い性格だった、だが戦闘能力はもう言葉で表してはいけないほどだったよ、しかし…ある日貴様はある集団に襲撃された、そいつらはこの世界でいう神という存在だ。」「神!?実在…するのか…」「とは言ってもゼウスとかそういうのはいねーからな、そうして神を複数相手にした結果…貴様は……「おやおや…いけませんぞバラモス、いや、タタフロインよ」い、イマジネーター様…しかしなぜ…」「お前…も・し・も・ここでこやつの記憶が元に戻ったりしたらどうするつもりだ?そんなことになれば神どもに居場所がバレてしまい、計画どころではなくなるぞ、よってお前は用済みだ、ご苦労だったな」お待ちく、ぐぁぁ!」「バラモス!…くそっ、イマジネーター!!」「ふふふ…久しぶりですね、タカラよ。実にこの次元で言う2525兆5642億1940万年ぶりですね、「!!??タカラ君って…何歳?」「一応15ですよ師匠」「でも元気そうでよかったよタカラ、力もそれっぽいものに近づいていることだし、さらに新たな力も生まれている。おかげで「完全なる王計画」通称PKは順調ですよ」「てめぇ声だけ出しやがって!出てきやがれ!このやろー」「落ち着きたまえ侍よ、今私が君たちと戦えば次元が滅びるだけだからな、ではさらばだ…」………

イジタ(名前長いから略称)が去ってから3分後…ひかり君を改めて救出し、ルビス様に頼んで保護してもらった僕だったが、町へルーラするよりも先に「ゴゴゴゴゴ!!!」という壮大な音と共に地震が発生し、大地から虹色の光があふれ出てきた、すると「なになに!?」「みんな伏せるんだ!」「きゅるー」とみんなが困惑しているので、「ルーラ!」でとりあえず屋敷に戻ろうとしたのだが…突然バタバタという音がして、みんなが倒れていった。「な…にが…」しかしそれ以上口にする前に、意識が遠のいていき、虹色の光に包まれたところでとうとう僕も気を失ってしまった……

第2章完結・次回、第3章開幕!なのですが、縦に長くなりすぎたので次のページに書きます。

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